内容説明
本書は、架空の町を想定し、その誕生から発展、盛衰、環境の変化、そして現代にいたるまでの姿を精密なイラストと、具体的な解説で説き明かすものである。架空のものではあるが、さまざまな実在の都市をモデルにしているので、「ある地域の」「ある時代」の特徴をすべて凝縮し、代表して表現している点で資料性が非常に高い。
目次
1 巨石文化時代
2 ヴァイキングの侵入
3 中世ヨーロッパの自由都市
4 鰊の町
5 貿易の衰退
6 干拓
7 新たな繁栄
8 要塞化した都市と港
9 産業の変化
10 蒸気機関の時代
11 主要な港町
12 荒廃と復興
13 発展と拡大
14 国際港、国際都市
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
4
14世紀中葉、街には病院すらあった。「レベックは…歳月を重ねるにつれ、貿易の力は強大なものになった。沿岸の地の利のよさから、町は、北ドイツ沿岸の諸都市と結成した商業連盟であるハンザ同盟に名を連ねた。しかし、レベックの貿易ネットワークはさらに遠方まで延び、フランドル地方の人々の商業組合とも接触を持ち、ほかにもピカルディやイギリスとも取引を持った。港にはヨーロッパ中からあらゆる種類の船が出入りした。遠く地中海のジェノヴァやマルセイユ、カタロニアからは、香辛料や明礬、絹、ガラス器、ワインを積んだ船がやってきた」2024/07/02
サアベドラ
3
「図説都市の歴史」シリーズその2。今回は北ドイツの港町。ゲルマン部族の集落から出発して、中世はヴァイキングの拠点になったりハンザ都市になったりして造船・流通の拠点として栄える。近代に入ると工業化を無事達成し、このまま順調に現代まで行くのかなーと思ったら第二次世界大戦で砲撃・爆撃に遭い火の海に。戦後は一瞬で復興して、さらに発展を遂げ国際貿易港としての地位を固めた、というところでおしまい。一歩ずつ歴史を積み重ねてきた都市が破壊される様子を見るのはなかなか切ないものです。2012/09/13
hr
1
ササっと読了。うちの子がめくって面白がっている。2016/03/27
かば◎
0
姉妹編の「バルミ」とともに古い蔵書箱から発掘。ローマ時代がない代わりに、こちらには「バルミ」では描かれなかった第二次大戦の戦禍のシーンがある。枢軸国とも連合国とも明言していない(描かれた高射砲が双方で使われたボフォース40mmというところがまた巧妙)が、どちらにしても「ありそう」感がある。ネットで調べると3、4巻も出ていた模様。図書館にあるかな……。2015/05/27
テキィ
0
やっぱり良い本。スキャンしてみた。パラパラアニメ製作中。2009/08/25
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- 和書
- 恋愛詐欺師 文春文庫