内容説明
ベートーヴェン以降に形成された「交響曲」のイメージを18世紀当時にもどし、モーツァルトが真に意図した「シンフォニー」の姿を再構築―。出版と同時に、世界中に新鮮な衝撃を与え、モーツァルト研究・演奏のバイブルとして君臨する『ザスラウのシンフォニー』の全訳。
目次
1(ザルツブルク(1)もろもろの起源(一七五六~六四)
大旅行(1)ロンドン(一七六四~六五)
大旅行(2)オランダ‐フランス‐スイス‐バイエルン(一七六五~六六)
教会シンフォニアとザルツブルク(一七六六~六七)
ウィーン(1)オーケストラの国(一七六七~六八)
ランバッハとザルツブルク(一七六九)
イタリア:源泉にして起源(一七六九~七三)
ザルツブルク(2)リンボ界(一七七〇~七七))
2(マンハイムとパリ:失意(一七七七~七八)
ザルツブルク(3)忍従(一七七九~八〇)
ウィーン(2)自立(一七八〇~九一)
演奏実践
モーツァルトのシンフォニーに向けられたさまざまな意味)
著者等紹介
ザスラウ,ニール[ザスラウ,ニール][Zaslaw,Neal]
コーネル大学教授。ハーバード大学で学士号、ジュリアード音楽院とコロンビア大学で修士号、コロンビア大学で博士号を取得、1960年代にはレオポルド・ストコフスキーが主宰するアメリカン交響楽団でフルート奏者を務める。1978年から1982年にかけて、エンシェント室内管弦楽団によるモーツァルトのシンフォニー全集の録音を監修。その10年後、リンカーン・センターでモーツァルト全作品の演奏・上演を行う。1991~92年モーツァルト没後200年記念祭を組織。1970年以来コーネル大学で教鞭をとり、バロック音楽、歴史的演奏実践、モーツァルト、オーケストラ黎明期の歴史に関する70以上の著作・論文の著者である。現在、アメリカ音楽学会の副会長を務め、全米人文科学寄贈基金、アメリカ学会協議会、マーサ・ベアド・ロックフェラー音楽財団から研究助成金を受けている。1991年には、モーツァルトの演奏実践と研究への貢献によりオーストリア政府からナイトの称号が与えられた他、ザルツブルク国際モーツァルテーウム財団モーツァルト中央研究所員であり、最近アメリカ人文・自然科学アカデミー会員に選出された
礒山雅[イソヤマタダシ]
1946年東京生まれ。東京大学大学院課程で美学・芸術学を学ぶ。現在、国立音楽大学教授
永田美穂[ナガタミホ]
東京生まれ。聖心女子大学卒。国立音楽大学大学院修了。音楽学専攻
若松茂生[ワカマツシゲオ]
1945年宮城県生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業。三井信託銀行を経て現在、富国生命非常勤顧問。モーツァルティアン・フェライン会長。ホームページ「モーツァルティアン」を運営
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