出版社内容情報
殺される祭司,共感呪術,タブー,アドニスとバルデル,オーク信仰…。民族学の不朽の古典に170点もの資料図版を挿入し,膨大かつ難解な内容のエッセンスを平易に解説する。
内容説明
民族学の不朽の古典『金枝篇』に、170点もの資料図版を挿入し、膨大かつ難解な内容のエッセンスを平易に解説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
デビっちん
7
本書は、十三巻、百三十万語におよぶ『金枝編』から最も重要な要素を抽出し、図説を交えて難解な内容をわかりやすくしたもの。ネミの祭司職にまつわる不思議な掟と継承に関係ある「金枝」の説明をするために、世界の儀式、神話の具体例がたくさん記載されている。そこから古代の人々の考え方、民族の習慣を目の当たりにできる。呪術から宗教を経て科学へ進んできたと思われがちであるが、自然の法則に従うと呪術的立場に立ち戻ることになる。様々な民族の儀式や習慣に話が飛んでいるように見えて、「金枝」の説明をしている。話しの中心は何?2015/10/15
赤坂サラザン
4
古典の名著として名高い作品。難解なイメージを覆す読みやすさで、実にいきいきとした筆致で描かれた好奇心のそそられる内容は、その時代性から鑑みてもアームチェアの人類学と揶揄されるのは気の毒だと感じる中身の濃さでした。そしてそれ以上に、メアリー・ダグラスの序文の素晴らしさに感動を覚えました。2014/09/07
patt
4
世界各地の祭りに共通点が見られるからといって、ひとくくりの推論に片づけちゃっていいのか・・?等、疑問に思う箇所がよくありました。たまに出てくる例としての日本が「どこの話?」って思うほどズレてたし。しかし琴線に触れるものも多く、「王殺し」にまつわる謎はとても興味深いテーマで、収穫もありました。2010/08/04
Mentyu
3
王殺しで有名な『金枝篇』のダイジェスト版。とにかく具体例が多いが、その具体例が正確さを欠いているとのことで、トリッキーではある。もっとも、トリッキーな(あるいは雑駁な)内容であるが故に魅力的であるとも言える。2024/02/06
やぐ
3
いろいろなところで名前を聞いていた本をやっと読んだ。世界の昔の民族の神話、特に春が来ることによる植物(穀物)の復活を表した、殺される森の王の復活劇。キリスト教が世界を覆ってるのかと思ったけど、儀式や祭りはこの古い時代のものなんだね。本当は13巻もあるとか。1巻にまとめてくれてよかった。日本についてはかなりアヤシイ2015/06/21
-
- 電子書籍
- ガチ恋粘着獣 ~ネット配信者の彼女にな…
-
- 和書
- 中国の時代