内容説明
近代日本洋楽史の始まりを、従来の音楽史を覆して、一八〇〇年代前後まで遡らせ、日本人の近代音楽への精神活動を、史料はもとより、辞書や日記、新聞広告などからもつぶさに、そして生き生きと読み解いた、斯界第一人者の畢生の大著。
目次
第1章 江戸後期から維新期へかけての洋楽(江戸後期の洋楽知識;国内における洋楽体験;海外における洋楽体験)
第2章 官制音楽の整備(軍楽隊誕生;雅楽課伶人の活動;音楽取調掛と音楽教育の普及)
第3章 非官制音楽の浸透(キリスト教音楽;一般音楽界の動向)
著者等紹介
中村洪介[ナカムラコウスケ]
1930年、東京生まれ。東京大学大学院修了。カリフォルニア大学、ブリュッセル自由大学研究員を経て、筑波大学教授、中央大学教授。日本近代音楽館資料委員。2001年2月25日逝去。1986年NHK交響楽団有馬賞、1988年『西洋の音、日本の耳』(春秋社)で、芸術選奨文部大臣賞受賞
林淑姫[リンシュクキ]
早稲田大学文学部卒。日本近代音楽研究。日本近代音楽館主任司書
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