出版社内容情報
豊臣秀吉の行動を善として綴らねばならない太田牛一が、つかざるをえなかった嘘が文章に表れていることを指摘し事件の真実へ迫る。豊臣秀吉のすべての行動を善として綴らねばならない太田牛一が、事実と事実の間でつかざるをえなかった嘘が文章のあちこちに表れていることを指摘し、そこに太田牛一の深層心理を読み解き、事件の真実へ迫ることを試みる。
第一章 『大かうさまぐんき』と著者太田牛一について
『大かうさまぐんき』について
『大かうさまぐんき』の著者太田牛一について
『大かうさまぐんき』釈文、および本文引用にあたっての凡例
第二章 『大かうさまぐんき』〈条々天道おそろしき次第〉私注
三好実休
松永弾正久秀
斎藤山城道三(その一)
斎藤山城道三(その二)
明智光秀
柴田勝家
神戸三七殿
北条左京大夫氏政事
北条左京大夫氏政の最期
第三章 「天道おそろしき」表現の系譜─『信長記』から『大かうさまぐんき』へ─
「条々、天道おそろしき次第」の表現構造
「秀次謀反」の段における「天道恐ろしき」
『原本信長記』『信長公記』に見る「天道おそろしき」型表現
『原本信長記』巻十二と『信長公記』巻十二における「天道おそろしき」型表現の問題点
『信長公記』首巻における「天道おそろしき」型表現の存在について
まとめ
第四章 『大かうさまぐんき』〈条々天道おそろしき次第〉以降の物語展開に触れて
おわりに
本書をふりかえって
「母を想う心と秀吉──太田牛一の視点より」
「狂言「獅子聟」と信長の聟入り」
備中高松城実地踏査報告
あとがき
索引
小林 千草[コバヤシ チグサ]
小林 千草
東京女子大学・文教大学非常勤講師
目次
第1章 『大かうさまぐんき』と著者太田牛一について(『大かうさまぐんき』について;『大かうさまぐんき』の著者太田牛一について;『大かうさまぐんき』釈文、および本文引用にあたっての凡例)
第2章 『大かうさまぐんき』“条々天道おそろしき次第”私注(三好実休;松永弾正久秀;斎藤山城道三;明智光秀;柴田勝家;神戸三七殿;北条左京大夫氏政事;北条左京大夫氏政の最期)
第3章 「天道おそろしき」表現の系譜―『信長記』から『大かうさまぐんき』へ(「条々、天道おそろしき次第」の表現構造;「秀次謀反」の段における「天道恐ろしき」;『原本信長記』『信長公記』に見る「天道おそろしき」型表現;『原本信長記』巻十二と『信長公記』巻十二における「天道おそろしき」型表現の問題点;『信長公記』首巻における「天道おそろしき」型表現の存在について)
第4章 『大かうさまぐんき』“条々天道おそろしき次第”以降の物語展開に触れて
著者等紹介
小林千草[コバヤシチグサ]
博士(文学)東北大学。佐伯国語学賞・新村出賞受賞。元東海大学教授。1946年生まれ、京都育ち。1972年東京教育大学大学院文学研究科修士課程修了。大妻女子大学、横浜国立大学、文教大学などの非常勤講師を経て、成城大学短期大学部助教授・教授となり、2004年東海大学文学部日本文学科教授。2012年東海大学文学部日本文学科特任教授(2015年3月定年退職)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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