フィールドの生物学<br> 植物をたくみに操る虫たち―虫こぶ形成昆虫の魅力

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フィールドの生物学
植物をたくみに操る虫たち―虫こぶ形成昆虫の魅力

  • 徳田 誠【著】
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 東海大学出版部(2016/11発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784486020974
  • NDC分類 471.7
  • Cコード C1345

出版社内容情報

タマバエ、アブラムシや菌類などが植物に入り込んでつくる虫こぶ。この虫こぶを作る昆虫と寄生される側の植物の関係を紹介する。タマバエ、アブラムシや菌類などが植物に入り込んでつくる虫こぶ。この虫こぶを作る昆虫と寄生される側の植物の関係と、そのメカニズムを、フィールドでの調査の様子とともに紹介する。

ミニ虫こぶカラー図鑑

はじめに

第1章 なんとなく生物部

天然コケッコー/浜高生物部、復活/水生昆虫の調査/浜高祭での出来事/金魚すくいが最優秀賞?/大学受験/大学生活/国際親善会/学科配属/研究室配属

第2章 運命のたより

カゲロウの研究/湯川淳一教授の着任/勝負の一手/質問の真意/虫こぶとは/コラム 延長された表現型/オトシブミとの遭遇/エゴツルクビオトシブミとエゴノキ/コラム Preference-performance linkage/第一世代のゆりかご形成/なぜ選好性が異なるのか?/モミの立ち枯れ被害が発生、虫こぶ形成者が犯人か?/コラム 仙台での昆虫学会大会と学会発表/シロダモタマバエの空間分布の謎/九州におけるシロダモタマバエの空間分布/なぜ産卵場所が異なるのか?/コラム 調査の際の服装/コラム 虫こぶの調査の道具その一 ビニル袋と筆記用具、ビニルテープ/コラム 虫こぶの調査の道具その二 その他の必携品/コラム 虫こぶの飼育と解剖/虫こぶ形成昆虫の魅力

第3章 未知への挑戦

難防除害虫ランツボミタマバエ/ランツボミタマバエの寄主範囲は?/バラハオレタマバエ/コラム 虫こぶの和名/土着種か、外来種か?/学位取得/九州沖縄農業研究センターへ/フタテンチビヨコバイとの出会い/運命のいたずら

第4章 虫こぶの世界へ

海外での出来事/初めての海外での昆虫調査/インドネシアの虫こぶ/初めての国際会議/初めての英語での学会発表/ブラジルの虫こぶ/初めての単身海外調査/英会話上達の秘けつ/逆ハンドルでのドライブ/ロシアでのテント生活/思い出の食事/コイズミ訪朝/コラム ロシア国境警備隊との遭遇/訃報/台湾のタブウスフシタマバエ/ノースダコタ州立大学/スミソニアン国立自然史博物館/タイのロンガンタマバエ

第5章 謎の生活史と種分化のメカニズム

薄葉 重先生と春のマジック/一年のほとんどを寝てすごすタマバエ/季節ごとに植物を渡り歩くタマバエ/生活史未解明のマタタビタマバエ/ミズキツボミタマバエの発見/種分化のメカニズム/コラム 異所的種分化と同所的種分化/イヌツゲタマバエ類の種分化機構/コラム 虫こぶの化石

第6章 植物を巧みに操る

産業技術総合研究所/エゴノネコアシアブラムシ/昆虫による虫こぶ形成メカニズム/昆虫自身が植物ホルモンを合成する/エゴノキハイボタマバエ/次の行き先は/国際双翅目会議/驚愕の要求/ついに最終面接/結果発表/最後通牒/海外でのポスト

第7章 新たな地平へ

世界のトノサマバッタ/宮古島のケブカアカチャコガネ/オス成虫の行動制御要因は?/実験に明け暮れ、そして明ける/コラム 羽田発つくば行きの高速バスでの出来事/  

理化学研究所・基礎科学特別研究員/英語でのゼミ発表/フタテンチビヨコバイ、再び/虫こぶ形成の適応的意義/栄養仮説の実験的検証/もう一つの偶然/科学研究費・新学術領域研究(研究課題提案型)/伊豆諸島でのタマバエ調査/新技術開発財団・植物研究助成/入籍・そして九大へ/九州大学・高等教育開発推進センター/二人の院生/泥棒が住宅リフォーム?/インド・アッサム地方への派遣/時間が止まった場所/コラム ミルクティー/コラム 帰路の出来事/アッサム最後の夜/男の約束

第8章 虹色の研究室

鈴木信彦先生のご逝去/佐賀大学農学部の公募/虹色の研究室/着任時のメンバー/初めての分属学生/世代を越えた出逢いと別れ/アリによる種子散布の適応的意義/  もう一つの不義理/研究の五本柱/学生やポスドクとしてのフィールド調査と教員としてのフィールド調査/九州昆虫セミナー/藤條純夫先生/「奇跡のヤサイ」/藤條先生の「教育論」/最後の会話/遺産と借金

第9章 ゴールからのスタート

佐賀自然史研究会二十周年講演会/虫こぶで眠るヤマネ?/コラム 生態系エンジニア/ヤマネの研究に着手/マツナ属の種子散布戦略と昆虫群集/『湿地帯中毒』の中島さん/人を育てる/六つの「ション」/モチベーションを維持するために/研究室は、家族でありチームである/良い意味で迷惑をかける/失意泰然・得意淡然/コラム 論文作成指導法/コラム 論文添削時間をいかに確保するか/教育の意義/教育の理念と実践方法の明文化/三つの次元のバランス/最後の砦を守りたい/コラム 有田焼窯元からの電話/ウイルスから哺乳類まで、特定外来生物から天然記念物まで/因果は廻る/中学生への授業/そして、未来に種を播く

おわりに

引用文献

索引



徳田 誠[トクダ マコト]
徳田 誠
1975年生まれ 九州大学大学院生物資源環境科学研究科 博士課程修了 博士(農学)
独立行政法人農業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター 非常勤研究員,日本学術振興会特別研究員PD(独立行政法人産業技術総合研究所),独立行政法人農業生物資源研究所 特別研究員,独立行政法人理化学研究所植物科学研究センター 基礎科学特別研究員,九州大学高等教育開発推進センター 助教などを経て,現在,佐賀大学農学部 准教授

内容説明

はじまりはゴール?から。虫こぶと出会った若者の“虹色の研究室”までの軌跡。

目次

第1章 なんとなく生物部
第2章 運命のたより
第3章 未知への挑戦
第4章 虫こぶの世界へ
第5章 謎の生活史と種分化のメカニズム
第6章 植物をたくみに操る
第7章 新たな地平へ
第8章 虹色の研究室
第9章 ゴールからのスタート

著者等紹介

徳田誠[トクダマコト]
1975年生まれ。九州大学大学院生物資源環境科学研究科博士課程修了、博士(農学)。独立行政法人農業技術研究機構九州沖縄農業研究センター非常勤研究員、日本学術振興会特別研究員PD(独立行政法人産業技術総合研究所)、独立行政法人農業生物資源研究所特別研究員、独立行政法人理化学研究所植物科学研究センター基礎科学特別研究員、九州大学高等教育開発推進センター助教などを経て、佐賀大学農学部准教授。2007年日本応用動物昆虫学会奨励賞受賞。2011年日本昆虫学会若手奨励賞受賞。2013年日本昆虫学会賞受賞(共同受賞)。2013年日本農学進歩賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ばんだねいっぺい

26
 気になっていた「虫こぶ」。虫が寄生したことにより異常な形に成長させられる植物の気持ちはいかばかりか。 この手の虫の怖さは、冷凍食品にも異物として混入しやすいこと。ハモグリバエとかは、そうだ。2019/08/04

T.Y.

5
植物に虫こぶ(ゴール)を作る昆虫達。その分布、生活史、生態学的な働き…著者の研究人生を語るこのシリーズの中でも本書は特にその面が強く、高校の生物部に始まる生物研究の半生を追った形になっていて、一連の研究を体系的に解説したものではない。と言うか虫こぶ形成に関わるホルモンの詳しい働きは結局未解明とか、まだまだ謎が多い模様。他方で海外生活を含む体験談や教育についての経験も面白く読めた。口絵を見て、自分がいつぞや見た葉の膨らみもやはり虫こぶだったのか? と思い返す。今度見たら確かめてみたい。2017/02/15

厩火事

5
フィールドの生物学ファン(昆虫分野)なので楽しみにしていました。すでに教員を勤めている作者ならではの話が多くて面白かった。2017/01/31

vonnel_g

4
葉っぱを裏返すとできもののようについている不思議な物体の名前を初めて知った!虫が作っているということも初めて知った。これまだわかってないこと結構あるんじゃないかと思う。今後どんな研究が出てくるのが楽しみな、非常に面白い分野。2017/04/15

6ちゃん

3
昆虫が植物に作用して自身に都合の良いもの(養分や子供の寝床など)を作らせる現象について、著者の人生を通して解説した書。口絵にある美しい虫こぶを見ると、これに魅せられるのは止む無しだなと思し、何より改めて昆虫の奥深さを知ることができた。昆虫ってホント何でもできるんだな。 本シリーズは研究者の生き生きとした姿が描写されているので非常に気に入っている。小難しいところは端折ってよいので、多くの人に触れてほしい。2017/06/10

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