内容説明
大自然に育まれた伝統知を描く。シベリアをフィールドとする研究者が見たシベリア先住民の文化とそれをとりまく環境を、食べものという身近な題材を通して紹介する。
目次
第1部 魚(サケ―毎日食べても飽きない味(アリュートル)
サケの心臓―取り合いになるほどおいしい(イテリメン) ほか)
第2部 肉(トナカイ―完全な動物(アリュートル)
トナカイを食べ尽くす(エウェン) ほか)
第3部 植物(米とクロユリ―日本とカムチャッカの意外な関係(アリュートル)
植物の根―花より団子の命名法(アリュートル) ほか)
第4部 乳製品・小麦粉ほか(乳製品―白い食べ物(サハ・トゥバ)
干し草集め―アレクサンドル先生の野外授業(サハ・トゥバ) ほか)
著者等紹介
永山ゆかり[ナガヤマユカリ]
1969年生まれ、2005年北海道大学大学院博士課程単位取得退学、博士(文学)(北海道大学)、北海道大学大学院文学研究科助教。言語学、アリュートル語
長崎郁[ナガサキイク]
1968年生まれ。2004年千葉大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)(千葉大学)、国立国語研究所言語対照研究系プロジェクトPDフェロー。言語学、ユカギール語(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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むさみか
1
採集生活というのは 実際には大変きつい仕事だとは 思うのですが それでもツンドラ平原の ベリーを バケツ一杯摘む話には ロマンを掻き立てられるものがありました2016/05/16
kaeremakure
0
魚の身の粉のケーキに砂糖をまぶしてベリー類をちりばめたデザート。アザラシの油は調味料。リスの胃から取り出した木の実は油気があっておいしい。トナカイの肺と食道のたたき。「アリュートル人はロシア文化が入ってくる前は酒を飲む代わりにベニテングダケを食べてトリップしていた」なんていう凄い話もある。読んだ後、ホロムイイチゴやコケモモのジャムを食いながら濃い紅茶を飲みたくなってきた。2018/05/01
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