内容説明
魅惑の麝香、幻のコーヒーコピ・ルアク、誘惑する霊猫香。謎多き動物ジャコウネコの秘密にせまる。
目次
第1章 ボルネオへ、そしてパームシベットへ(ボルネオへ;修士論文の研究テーマ ほか)
第2章 タビンの森のパームシベット(タビンの森;パームシベット ほか)
第3章 種子散布者としてのパームシベット(種子散布者としてのパームシベットの重要性;一つ目の仮説の検証 ほか)
第4章 多様な熱帯雨林(タビンの森の普遍性;アフリカの熱帯雨林 ほか)
著者等紹介
中島啓裕[ナカシマヨシヒロ]
兵庫県明石市出身。2010年京都大学理学研究科博士課程修了。博士(理学)。現在、日本大学生物資源科学部森林資源科学科助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tsukasa Fukunaga
2
人手の入っていない原生林における生物種間の関係性のみならず、人手の入った伐採林において生物種間の関係性がどうなっているかという事を、趣旨散布者であるジャコウネコの生態調査から研究する本。良く考えると生態保全においては(前者は当然として)後者が重要であるのは明らかだが、あまり考えた事がなかったので新鮮だった。ジャコウネコに限らず、アフリカの話ももっとあるとなお良かった2016/03/01
T.Y.
2
ジャコウネコ科の動物パームシベット。食肉目だが果実を主に食べ、人の手の入った森え活動し、開けた場所に糞をする彼らは、熱帯雨林の種子散布と植物の多様性の維持において、いかなる役割を果たしているのか。ドリアンの種子散布から研究を始めた著者がやがてボルネオ島のパームシベットに研究領域を移し、最後はアフリカに研究の部隊を移す。そこには、「手つかずの自然」ではなく、人の手の入った森での生態系のあり方という大きな問題がある。シベットコーヒー(コピ・ルアク)についても説明あり。2014/08/24
vonnel_g
1
「果物の種は大型動物の捕食行動によって拡散する」という前提が地道な観察により見事にひっくり返される過程が非常に楽しかった。コピ・ルアクのあの動物はパームシベットっていうのか。2014/10/07
かみのけモツレク
0
テーマ設定の経緯なども明かされている2017/02/24
h t
0
研究者ってのは過酷な職業なんやね2014/10/18
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