内容説明
脱皮と変態の謎はどこまで解明されたか。「なぜ?」「どのようにして」という素朴な疑問を30のQ&Aで解決、さらに、最先端で活躍している30人の研究者が最新の研究成果を紹介。
目次
第1部 クラシカル・スキームに関連した基礎研究(神経ホルモン分泌細胞の電気的活動の動態;エクジステロイド生合成の調節機構;幼若ホルモンの生合成と作用機構;エクジステロイドの受容体の構造と機能;脱皮に伴うクチクラの硬化と着色のメカニズム)
第2部 クラシカル・スキームに関連した応用研究(昆虫成長制御剤概論;エクジステロイドの構造と機能に基づいて開発された害虫防除剤;幼若ホルモンアナログを用いた昆虫成長制御剤;昆虫成長制御剤としてのキチン生合成阻害剤)
第3部 クラシカル・スキームの枠を超えた最近の研究(新たに発見された前胸腺活性制御機構―抑制因子と神経支配;昆虫インスリン様ペプチドの構造と機能;休眠ホルモンによるカイコガ胚休眠の調節;エクジステロイドのリン酸化と脱リン酸化による活性調節;脱皮ホルモンのノンゲノミック作用;昆虫のゲノム情報と脱皮・変態研究への応用;ゲノム情報から昆虫の起源と進化を探る―分子系統からみた昆虫類の系統関係および甲殻類との近縁性)
第4部 甲殻類の脱皮・変態(ズワイガニの生活史、とくに雌雄で異なる脱皮回数と成長;甲殻類の脱皮を制御する内分泌機構;Y器官におけるエクジステロイド生合成の調節機構;脱皮に伴う石灰化・脱石灰化のメカニズム;ミジンコのゲノム情報を利用した脱皮メカニズムの解析)
著者等紹介
園部治之[ソノベハルユキ]
1943年生まれ、名古屋大学大学院理学研究科博士課程中退、理学博士、甲南大学理工学部(生物学科)教授、専門は比較内分泌学
長澤寛道[ナガサワヒロミチ]
1948年生。東京大学大学院農学系研究科博士課程修了。農学博士。東京大学大学院農学生命科学研究科教授。専門は生物有機化学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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