内容説明
日本の固有種イタセンパラを川とともに守る。イタセンパラの生態・生活史、進化、保全の歴史と技術、絶滅の経緯と復活に向けての取り組みをまとめる。
目次
第1部 氾濫原の魚イタセンパラ―日本の風土のシンボル(イタセンパラ:その起源と特徴;氾濫原の季節変化に見事に適応した生態と生活史;秋産卵と二枚具の中の進化適応)
第2部 淀川水系のイタセンパラ―保全、絶滅、再生への道(淀川の水環境とその変遷―大規模な河川構造の改変が水環境に与えた功罪;淀川とワンド―赤川砂州と赤川ワンド・タマリ群の研究;系統保存と野生復帰への展望;淀川水系におけるイタセンパラの保全と野生復帰に向けて―イタセンパラの再導入の試行)
第3部 本来の川、現在の川、将来の川―地域の中で川とともに守る(濃尾平野のイタセンパラの実態と今後;イタセンパラを守る要石―二枚貝からみた氾濫原の劣化機構;氷見の宝「イタセンパラ」保護への取り組み―行政・市民・小学校での連携活動;種の保存のための行政横断的な取り組み;イタセンパラを蘇らせる河川整備の方向転換)
著者等紹介
渡辺勝敏[ワタナベカツトシ]
東京水産大学大学院水産学研究科博士課程修了、水産学博士。京都大学大学院理学研究科准教授。専門は淡水魚の生態学・進化学・保全生物学
前畑政善[マエハタマサヨシ]
高知大学大学院農学研究科中退、理学博士。専門は魚類生態学。現職、滋賀県立琵琶湖博物館上席総括学芸員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。