内容説明
近年、グリーン・ツーリズム、すなわち農山漁村での滞在型の余暇活動、あるいは農山漁村での観光が注目されている。本書ではフランスにおけるグリーン・ツーリズムをその歴史的・経済的背景、宿泊形態、実践形態から概観し、農業と地域開発との関係から考察して、その課題と展望を明らかにする。後半では日本におけるグリーン・ツーリズムの展開を見ていき、グリーン・ツーリズム展開の事例を4市町取り上げて考察する。
目次
ヨーロッパのグリーン・ツーリズム
フランスのグリーン・ツーリズム
日本におけるグリーン・ツーリズムの展開―農林水産省の動向など
グリーン・ツーリズムの精神―経験から認識へ
めん羊とグリーン・ツーリズム―北海道士別市
グリーン・ツーリズムと“レディースファームスクール”―北海道新得町
伝統的資源の蘇生―高知県梼原町
「癒しの里」直入町―文化創造の試み
著者等紹介
成沢広幸[ナルサワヒロユキ]
1957年長野県生まれ。1990年広島大学大学院文学研究科フランス文学専攻博士課程(後期)単位取得。現在、宮崎産業経営大学経済学部専任講師。《主要業績》『Index general de la Correspondance de Marcel Proust』(共著、京都大学学術出版会、1998年)、「フランスの観光機関について」『経済学論集』第7巻第1号(宮崎産業経営大学経済学会、1998年)、「フランスに見るグリーン・ツーリズムの展開」。『経済学論集』第7巻第2号(宮崎産業経営大学経済学会、1999年)ほか
多方一成[タカタカズナリ]
1954年兵庫県生まれ。1984年神戸学院大学大学院経済学研究科経済専攻博士後期課程単位取得。現在、宮崎産業経営大学経済学部助教授。宮崎県農業農村活性化推進協議会非常勤アドバイザー。《主要業績》『現代経済学の形成と体系』(共著、啓文社、1987年)、『文明と文化の視角-進化社会の文化経済学』(共著、東海大学出版会、1999年)、「グリーン・ツーリズムと農村開発」『経済学論集』第7巻第2号(宮崎産業経営大学経済学会、1999年)ほか
田渕幸親[タブチユキチカ]
1951年大分県生まれ。1979年法政大学大学院社会科学研究科経済学専攻修士課程修了。現在、長崎国際大学人間社会学助教授。《主要業績》『現代日本社会の変貌』(共著、慶応義塾大学出版会、1995年)、『共生社会の社会学』(共著、文化書房博文社、1996年)、『観光学辞典』(共著、同文舘出版、1997年)、「グリーン・ツーリズムの可能性」『経済学論集』第7巻第2号(宮崎産業経営大学経済学会、1999年)ほか
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