目次
第1部 初期(キリスト教ローマ帝国の形成;五世紀の東ローマ帝国;ローマ帝国復興の試みとその崩壊;初期ビザンツの社会と文化)
第2部 中期(帝国存続のための戦い;イコン破壊運動の時代;中期ビザンツの盛時;11世紀後半の混乱 ほか)
第3部 後期(コンスタンティノープル陥落後のバルカン・小アジアの諸勢力;ニケア帝国の興隆;パレオロゴス朝;後期ビザンツの社会と文化)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じょあん
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ビザンツ(東ローマ)帝国の詳細な通史として価値ある一冊。全体は前・中・後期の3部に分かれ、それぞれが政治史、社会経済・文化史のパートに区切られている。文章は教科書的で面白味に欠けるが、充実した内容。辞書的使用も可能。気にかかる点はまず、注や出典の欄がない点(但し、参考文献一覧はある)。それから固有名詞が中世ギリシャ語読み準拠で、表記揺れが散見される点。他の概説書などとの差異に初学者は戸惑うだろう。そして各所に濁点と半濁点の間違い、脱字や衍字が見られる点。とは言えこうした事を考えても得難い一冊になっている。