内容説明
「アジア」の回顧と展望。「東アジア」文明を築き上げたアジア諸国の軌跡と、指導者のリーダーシップを検証する。
目次
序―リーダーシップと文明の自己決定
東南アジアにおける冷戦と国家形成
韓国大統領のリーダーシップとその政治的基盤
毛沢東と〓小平の時代
李登輝・台湾における意思決定
リー・クアンユーとマハティールの指導力
ドイモイ下ベトナムの意思決定
国民国家形成におけるタイの意思決定
ラモスは何を変えたか
ASEANの30年が築いたものは何か
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
28
98年初版。97年のアジア経済危機直前までのアジア諸国の発展を政治とリーダーシップで見たもの。毛沢東と鄧小平の対立、台湾の李登輝のぶれない姿勢、リー・クアンユーとマハティールの先見性など見るものがあった。ひとまとめにアジアというが、まとまりはなく関連性も薄い。地域性では同根だが文化、人種、宗教と異なる。BRICSの後を追うと見られるアジア諸国であるが、政治的、内国的に問題を抱える国が多い。それでも中国一辺倒よりマシと言えよう。ただフィリピンやマレーシアなどムスリムが増えているのは気になる。2017/10/14