内容説明
接待碁、ねぎらい碁、お迎え碁の極意。
目次
1 政界の本因坊、羽織袴で気合十分―稲葉修(衆議院議員)
2 勝負師の鋭い切れ味に遠藤「愚作」の手―山内溥(任天堂社長)
3 大先輩との「ねぎらい碁」の在り方―埴谷雄高(作家)
4 秘策「30目コミもらい」の甲斐なく―市川平三郎(国立がんセンター病院長)
5 大熱戦「無段の帝王」対「周作流」―鈴木清順(映画監督)
6 悲願の初勝利に沸く「お迎え碁」―黒井千次(作家)〔ほか〕
感想・レビュー
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夜間飛行
44
狐狸庵先生の碁を拝見すると、へっぴり腰のくせに時々妙に強気になってバランスが悪い。また常に先手を取ろうと焦っている。コーチの重野初段から「あっちでウロウロ、こっちでウロウロ」と評される通りだ。政財界の強豪には5子6子置いても歯が立たず、埴谷雄高と史上最低の碁を打とうという話になるのだが、序盤から埴谷の大石があっけなく死んで狐狸庵優勢…かと思いきや、埴谷の超早打ちに翻弄された狐狸庵が悪手を連発して投了。こんな碁を打っていて何が面白いかと思うが、埴谷曰く「碁は弱いから面白い」…そうかも知れないけど、でもなあ。2017/02/16