内容説明
イノベーションが行なわれるとき、10回に7回はトップ企業が交代する。なぜ大企業といえども、新参企業の攻撃にあえなく敗れ去るのか。なぜ少数の企業は、それでもトップの座を保ち続けるのか。未曽有の変革期を迎えて、技術と経営の接点から説く、新時代への基本戦略!
目次
1 なぜトップ企業が敗れるのか
2 断絶の時代
3 限界のメカニズム
4 S曲線―新しい予測手段
5 どのようにトップ企業が敗れるのか(無水フタル酸をめぐるアライドとBASFの闘い;タイヤコードをめぐるデュポンとセラニーズの闘い)
6 防御側企業のジレンマ
7 攻撃側企業の強み
8 反撃こそ最善の防御(IBM対ワングの闘い)
9 不死鳥―つねにトップを保つ企業
10 変身をリードする
エピローグ 限界を突破する
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kiyoshi Utsugi
33
著者のリチャード・フォスターと訳者の大前研一のお二人は当時マッキンゼーの同僚で、本文中にも大前研一の名前が何度も登場します。😊 題名から想像するのは、クレイトン・クリステンセンの世界的な大ヒット作となった「イノベーションのジレンマ」。ただ、今調べてみたら「イノベーションのジレンマ」は、1997年に提唱されたとのことなので10年も前に書かれていたとは、ビックリでした。本文の中には「ジレンマ」という言葉も出てきます。 大前研一は自分の頭の中で消化して、自分の言葉として翻訳しているみたいで、非常に読みやすい。2022/02/14
葉
0
基軸から離れてはいけないことは本業が会社の提供するサービスや製品の目的、顧客との繋がりからの総体を指していることであり、技術の限界に近づいて場合は方向転換する勇気がひつようであるとして、その正しい予測が重要であるとしている。また、市場を定義することが大事であり、この本を読んで前提条件を洗いざらいすることが如何に重要な共有認識であることを思い出した。最前の戦略は、技術的限界点が一番高いところにあるまだ若い技術を選ぶことがあるとしており、自社の優位性を確認することやリーダーシップ・人材にも焦点をあてている。2014/10/13
FW13
0
本書は『イノベーションのジレンマ』以前に出版されているが、イノベーションのジレンマ全体を理解するのにはこちらの方が優れているような気がする。筆者の職場の同僚である大前研一が訳者であるので、原書とのニュアンスの違いは極めて小さいと思うが、原書でも読みたいと思う。ただ、やむを得ないのであるが、事例が古い。2021/10/09
川野隆昭
0
本書で解説している、新規開発におけるS曲線理論というのが、今のビジネス環境にも通用するのかは、働いていない身としてはなんとも言えない。 ただ、アメリカ企業興亡史としての読み物としての価値は現在にも残っているかも知れない。2019/07/05
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