出版社内容情報
ノーベル賞作家ハン・ガンが3回読んだ本:「しばらく外国にいたとき、この本を1日いちど、3回読んだ。毎日読んでもいい本」
日常がシャッターを下ろすように中断されると知った時に……残ったのは「愛」だった。
『朝のピアノ』は、キム・ジニョン先生が天に召される三日前、意識混濁状態に入る直前まで、メモ帳に書き留められた生の日記です。
〈雨降りの日、世界は深い思索に濡れる。そんなときは、世界が愛を待つ気持ちでいっぱいだということを知っている。わたしがどれほど世界を愛しているかも〉
〈もっと長生きしなければならないのは、もっと生きながらえるためではない。後回しにしてきたことに対する義務と責任を遂行するためだ〉
内容説明
日常がシャッターを下ろすように中断されると知った時に…残ったのは「愛」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
76
韓国の哲学者、キム・ジニョン氏が亡くなる3日前、意識混濁の直前までメモ帳に書きとめた日記。小川糸さんが強烈にプッシュしていたので手にしてみた。普段馴染みのないジャンルと、読まない韓国作品だが、胸に染みるような「愛」についての思考。不思議な世界に引き込まれた。生きた人生哲学か。余命宣告を受け、死の不安を抱えながら、最後まで生きる意味を見つけようとする。飾らない言葉が胸の思いを語っている。「ノーベル賞作家ハン・ガンが3回読んだ本」とあるが私もすぐに再読した。2025/10/19
松本直哉
20
死期の近いことを自覚して日々綴られる哲学者の断章は、次第に軽やかに穏やかになっていく。「私は愛の主体である。だから私は愛することを知らないのではないだろうか」という逆説は、主体であることをやめざるを得ない病者ならではの洞察であろうか。川に流されるようにままならない病状の変化の中で、自身はもはや主体ではなく、それでも主体ではないことの意識は明晰で、そこで気づくのは他者との関係あるいはハーモニーの中で生かされている自分であり、そのような他者との関係においてこそ愛が生まれるのだという発見であったのかもしれない。2025/06/14
さく
18
哲学者である著者が、亡くなる三日前まで書き留めていた日記。また歳をとった時に読み返したい。2025/08/09
ERIN
7
今の私はこの本とちゃんと向き合うまでできず、かろうじて咀嚼できたものだけを拾う形になった。「どうすればすべてを守れるだろうか。自分を守れるだろうか」「精神はいつも静かとは限らない。いざというときは勇ましくあらねばならない」また読むことになるだろう。2026/03/16
チェアー
7
この本には「生きること」と「愛」が詰まっている。それぞれの言葉を展開していくと、大きな世界が出来上がる。それをぎゅっとたたみこんで無理矢理小さくして言葉にして本の活字にしている。 2025/07/09
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