内容説明
キリスト教、イスラム教の興りは、ユダヤ教の聖典にそのルーツをもつ。それにもかかわらずユダヤ人という存在は、約2000年前から排斥や迫害の対象となり、世界各地に離散せざるを得なかった。それはなぜなのか。宗教、歴史、言語からユダヤに迫る。
目次
ユダヤ教とは何か?ユダヤ人とは誰か?(ユダヤ教とは何か?ユダヤ人とは誰か?;Q&Aで学ぶ、ユダヤの基礎知識 ほか)
エルサレム―ユダヤ、イスラム、キリスト3宗教の聖地(唯一絶対の神と結ばれた、「聖地」の変遷。;3つの宗教から見た、聖なるエルサレム。 ほか)
ユダヤ教徒の日常生活(ユダヤ人が、エルサレムに住む意味とは?;地域住民を牽引する、ラビの1日に密着。 ほか)
ユダヤの記憶と建築(ユダヤの歴史と記憶を刻んだ博物館。;ダニエル・リベスキンド、記憶の建築家。 ほか)
現代文化の中のユダヤ(歴史とモダン建築、テルアビブを再発見。;いま訪れたい、アートとデザインの殿堂。 ほか)
著者等紹介
市川裕[イチカワヒロシ]
東京大学大学院人文社会系研究科教授。東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。専門は宗教史学、ユダヤ教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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syaori
50
「キリスト教、イスラム教の興りは、ユダヤ教の聖典にそのルーツをもつ」。でもキリスト教、イスラム教以上に馴染みの薄いユダヤ教。そのユダヤ教について歴史、文化、現代のユダヤの生活などの面から紹介する一冊。これまでユダヤ教はキリスト教と近いと思っていたのですが、「人生の行動すべてに影響を及ぼす非常に強固な基盤をもった宗教」という意味で、イスラム教との近さを感じました。多様化する現代のユダヤの葛藤、問題なども追いつつ、遺跡や美しいステンドグラスといった写真も豊富で、目にも楽しくユダヤについて知ることができました。2018/09/07
Francis
13
2年ほど積読。ユダヤの入門書として一番良さそう。監修はユダヤ研究家の市川裕先生であればなおさら。写真も多く、文章も読みやすい。残念ながら日本ではまだこのくらいのレベルの入門書も中々ない気がする。ユダヤ教はキリスト教、イスラーム教の親とも言うべき存在であり、ユダヤ教を信じるユダヤ人の事を知ることは世界の事を知る上でも必須条件なんだけどなあ。「ショック・ドクトリン」で知られるジャーナリストのナオミ・クラインがユダヤ系である事をこの本で初めて知った。そういえば「ナオミ」は旧約聖書に出てきますね。2024/10/21
かなた
11
ユダヤってホント興味深い。国を追われ離散しても民族は滅びずむしろ自分たちが世界を牛耳るようになった。教育や宗教や学ぶことは多い。2021/08/09
nranjen
8
おそらくこの本を読んでわかるわけではないとは思ったのですが、ヴィジュアル的に驚きの世界が展開されていて、思わず固唾を飲みました。マサダすごい。シナイ山もすごい。思想だけを読んでも、それが生まれるダイナミックさは伝わってこないのではないか。そういう意味でこの本を見れてよかったと思います。2018/07/26
たか
7
このシリーズ以前にキリスト教のやつ読んだから今回はユダヤ教を。2016/12/28