内容説明
日本でいちばん古くて、永遠に新しい恋歌から生まれたラブストーリー集。
著者等紹介
桜川ちはや[サクラガワチハヤ]
万葉集研究家。1965年生まれ。岐阜女子大学文学部国文学科卒。皇學館大学院修士課程修了。熱田神宮宝物館学芸員、名古屋市史料調査員、教育関係専門学校講師等を経て、98年より盛岡市に移り、岩手県立図書館協議会委員等を務める。現在、NHK文化センター古典講座講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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June
20
万葉集の歌の紹介本。万葉集の魅力は歴史書からではわからない、その時代に生きた人々の、生々しい人間の叫びを垣間みることができること。一首ごとに、歌を読み取るための現在に置き換えられたストーリーが一つ添えられていて、その後にメモとして、用語や当時の慣習などが解説されている。ただ、その現代のストーリーがいきなり核心へ向かうためか、かなり恥ずかしい(笑)気になった歌はコメント欄へ。2014/07/17
みこと
11
それぞれの歌の解説というよりは、どういうシチュエーションで詠まれたか、やどんな返歌があったか、またその歌をテーマにした現在の恋愛短編(呟き?)みたいなショートストーリーが書かれていてちょっと新鮮な万葉集本。ひとつひとつの歌が身近に感じられてとてもよかった。2014/01/31
うりぼう
9
日本最古の愛の謳、万葉集。新元号の「令和」が、初めて国書から選ばれたということで触れてみました。結局ルーツは中国なんですけどね。7世紀〜8世紀にかけて日本中から集められた歌。それだけでも凄いことです。この時代に?!と。更に身分に関係なく載っています。貴族も平民も罪人まで。その歌たちは、片想いの切なさ、両想いなのに会えない苦しみ、果ては不倫まで。いつの時代も愛が全て。娯楽の少ないこの時代、歌を詠むことは至高の時間だったのでしょう。当時の人達がいなければ自分もいなかった。遠い過去に想いを馳せるのもいいものです2019/04/04
寝覚の朔
1
返却日が迫ってきたので飛ばし読み。歌そのものの解説はほとんどなく、歌をモチーフにした現代の恋愛ショートストーリーが一ページ毎に挿話されています。昔と今と、共通する心の動きもあれば、感覚が違っているので恋愛事情も異なったり……ただ、紹介している和歌が多く、一つ一つの小説も短くて内容が薄く感じられてしまったのが残念。2015/12/04
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