内容説明
スターリン、ムッソリーニ、毛沢東、ミロシェヴィッチ…「権力のエロス」に溺れた女たちの運命。
目次
スターリンの妻たち
ムッソリーニの妻と愛人
スペイン王妃になろうとした女―カルメン・ポロ・デ・フランコ
文化大革命を起こした元女優―毛沢東夫人、江青
ルーマニアのドラキュラ伯爵夫人―エレナ・チャウシェスク
貧者の聖母を演じきった女―エバ・ペロン
ベルリンの壁のなかの女王―マーゴット・ホーネッカー
ユーゴスラヴィアに殉じた女―ヨヴァンカ・ブロズ・チトー
セルビアのマクベス夫人―ミリャナ・マルコヴィッチ=ミロシェヴィッチ
著者等紹介
ヴィントガッセン,アンティエ[ヴィントガッセン,アンティエ][Windgassen,Antje]
ハンブルク在住の著作家
渡辺一男[ワタナベカズオ]
1946年生まれ。東京都立大学大学院博士課程中退。1999年山形大学辞職後は翻訳に従事。神奈川県小田原市在住
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感想・レビュー
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それん君
5
独裁者の妻達には一致する点が多かった。夫が権力を持つと贅沢三昧で我が物顔で行動するのはどこの国でも一緒みたい。逆に夫が出世する前の妻は献身的な感じがした。2017/01/24
くさてる
4
スターリン、ムッソリーニ、毛沢東という歴史に名を残した独裁者の傍らに存在したかれらの妻に焦点を当ててその人生をたどった内容。夫の権力を自らの権力として思う存分に味わった妻もいれば、夫の権力をただ支える存在としての自分で満足した妻もいる。どちらにしても、女性がこういうかたちで歴史の表舞台に出るようになったのはつい近代のことなのだなあと実感した。権力と人間の関係について考えさせられた一冊。2012/11/12
灘子
3
全員が妻じゃないんで誤訳じゃないにしろ恣意的なタイトル。権力は媚薬って言うけど、特に最後のセルビアのマルコヴィッチはどうなんだろう。そもそも根底に愛があったのでは。 偉大なる姿に憧れを持って近づく人、権力欲が強い人、成功を夢見る人、独裁者っていう条件で集めるとこんなメンツになるのか。そこに愛はあるんか。ほとんどの人が選択された鈍感さを持ってる。他人に盲目になる才能がある。よくもまぁぬけぬけとと思っちゃう。2021/03/07
245
1
短い章立てで、イメージしやすく、読みやすい(多分訳もうまい)。ただし、イメージしやすいというのは、ステレオタイプに陥りやすいということでもある。結婚したタイミングにもよるが、美人、浪費しがち、成り上がり系といったいかにも要素は頻出。2019/01/07
hit4papa
1
独裁者の妻や愛人たちにスポットを当て、彼女らの生い立ちから、権力を掌握した絶頂のとき、そして終焉までを紹介するものです。 権力に魅了され、権力を維持する事に血道を上げる人々は、決して愉快な末路とはならないんですね。




