内容説明
本書では、ソ連および東欧諸国の経済改革を追跡して、それが流通機構におよぼす影響を分析した。そこから、貿易企業が資本主義企業経営とほとんど変わらない完全独立採算制に移行し、また合弁株式会社の貿易商社が発生する非回帰的傾向を引き出した。そして、ソ連・東欧諸国の貿易商社が、積極的に我が国総合商社の諸機能を導入していく方向を確認した。
目次
1 ソ連・東欧の貿易と商社(ソ連・東欧の外国貿易と改革;貿易商社の位置)
2 ソ連圏の貿易商社―その実態と機能(ソ連圏における貿易商社の実態;東欧諸国における貿易商社;ソ連圏における貿易商社の機能)
3 ソ連圏の流通システムと貿易商社(ソ連圏の国内流通システム;貿易商社の輸入業務;貿易商社の寄与)
4 ソ連圏の貿易構造(コメコン域内貿易;対先進資本主義諸国貿易構造)
5 ソ連圏の貿易金融と商社(企業の自主金融システムと貿易商社;為替取引と貿易商社)
6 経済協力と貿易商社(東西経済協力と貿易商社;コメコン域内経済協力と貿易商社)
7 展望(ソ連圏における経済改革のゆくえ;貿易商社の未来像)