出版社内容情報
浮気町、茄子作、雨降り……日本地図で見つけた珍しい地名の町で、由来や地形をたずね歩く。ほのぼのとユーモアあふれる楽しい紀行エッセイ。地図・写真多数。
内容説明
この地名が気になる!あなたもふらりとご近所の「珍地名」を訪ねてみませんか?行ってみてはじめてわかった、おもしろ地名の謎。
目次
珍のつく地名は珍しい―音羽珍事町(京都市山科区)
ある晴れた日に雨降りへ―雨降り(東京都西多摩郡奥多摩町)
三浦半島で「海外旅行」―海外(神奈川県三浦市)
「駅」で始まる駅の町―駅部田(三重県松阪市)
昼飯町で昼飯を―昼飯(岐阜県大垣市)
四つの「同音異字地名」の謎―かぎあな・鍵穴・桑木穴・香木穴(静岡県富士市・静岡市)
四五〇年前へタイムトリップ―前後(愛知県豊明市)
古代の鉱山町―採銅所(福岡県田川郡香春町)
隠れキリシタンの里―掻懐(大分県臼杵市)
雪の日の夕方訪ねた「未明」―未明(島根県安来市)〔ほか〕
著者等紹介
今尾恵介[イマオケイスケ]
1959年横浜市生まれ。音楽出版社勤務を経てフリーハンド地図制作者およびフリーライターとして独立、イラストマップ作成や地図・鉄道関連の著作に携わってきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むぎじる
35
市町村合併で昔ながらの地名が減っていく中、まだまだ残っている味わい深い地名が残っているんだとしみじみ。さまざまないわれのある地名を、簡単に変えてしまうのは無粋だと思ってしまった。「雨降り」(東京都西多摩郡奥多摩町)のように、ひらがなが入った地名を初めて知った。2015/03/28
雲をみるひと
30
日本各地の変わった地名の土地への紀行。官製地図で見つけた対象の土地を訪問し、地名の由来などをたまたま出会った地元の人に聞き込みするスタイルの章立ての構成で各章が短くまた他の章から独立しているので時間がある時などに少しづつ読める。鉄道などの他の要素でなく純粋に地図だけからインスピレーションを得た体の作者らしい作品で地理、地図好きに加え紀行好きも楽しめる内容だと思う。2022/01/03
shamrock
19
最近地名が気になる。地名に隠されたその土地の歴史というものは、人々の生活に密接していて面白い。資料で云々するのではなく実際に行ってみて土地の人の話を聞き帰ってから資料に当たるという手法がいい。どうもこの著者はこの手の本を何冊も著している模様。もっと読みたい。2015/06/26
MASA123
12
音羽珍事町(山科区)と猿供養寺(上越市)は、歴史的な謂れがありそう。昼飯(大垣市)と浮気(守山市)は、ひるめし、うわき、とは読まない。YouTubeの動画でも珍地名のネタは多いので、わざわざ本を読むまでもないのだが、本書は珍地名を世に広めた作者さんなので、読む価値は十分にある。音羽珍事町の近くに蝉丸神社があるので、神社に行く機会があれば珍事町にも行こう。「浮気自治会」のフラワーポットの写真がおもしろい。マンションの名称には町名ではなくて市名が使われているそうだ。「スナック浮気」なんてあったりして。 2024/04/30
Humbaba
9
その土地に長く住んでいれば、当然のように土地に愛着がわく。そして、外から来た人が土地の名前について質問すれば、それに対して積極的に答えようとする。特に、その地名が他にはない独特のものであれば、思い入れの強さや、説明に入る熱もより強いものとなるだろう。2015/06/29