ひとの居場所をつくる―ランドスケープ・デザイナー田瀬理夫さんの話をつうじて

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480878687
  • NDC分類 518.8
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「これからの日本でどう生きていこう?」人と自然と社会の関係をつくるランドスケープ・デザインの仕事から、人が働き生きてゆく居場所をどうつくるのか考える。

目次

1 遠野(クイーンズメドゥ・カントリーハウスを歩く;ただの別荘ではなく ほか)
2 東京(すごく、きれいな東京;意識のある仕事を ほか)
3 田瀬理夫さんのあり方、働き方(変わってゆくこと自体が意味;知らなくても、伝えれば出来る ほか)
地上をゆく船―あとがきにかえて(ないものはつくる;一般教養としての建築・ランドスケープ ほか)

著者等紹介

西村佳哲[ニシムラヨシアキ]
1964年、東京生まれ。武蔵野美術大学卒。建築分野を経て、「つくる」「書く」「教える」仕事にたずさわる。代表的な仕事に、黎明期のインターネット・プロジェクト「センソリウム」(1996‐99)、働き方研究家としての著作『自分の仕事をつくる』(2003、晶文社/2009、ちくま文庫)、奈良県立図書情報館での全国フォーラム「自分の仕事を考える3日間」(2009‐11)など、デザイン・プロジェクトの企画立案とチームづくり、ディレクション、およびファシリテーター役を担うことが多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Koichiro Minematsu

54
読書途中ですが、覚書。「空間があるから価値がある」「フリーハンドで考えられるステージ」「メンテナンスフリー」「部屋で内側を向いているソファーではなく、窓の外に向けられたソファー」「町に関われない、風景に関われない」ランドスケープデザインは、緑をきれいに配置することではなく、パブリック・マインドを獲得するきっかけづくりにつながっていく。「人の営みを形にしよう」「必要なものを自分で作るより、探して買うことの方を習慣化しやすい世の中だと思う」「奈良や飛鳥時代の都人には、桜島や伊豆の火山活動の音が聞こえていた」2020/11/24

魚京童!

27
田瀬さんが凄いだけだよね。こういう人が少ない。しょうがないよね。先のその先を見据えるなんて楽しいと思うけど、目の前の仕事で汲々してる。世界を壊してもう一度作りなおそうっていう話もあるけど、ちょっと考え方を変えるだけだと思うんだ。大きなゾウに乗っているのだから、ゆっくり方向転換しないとついていけないよ。2019/05/07

むぎじる

17
行ってみたい場所を作る。建物は壊して建て替えるような安易な方法ではなく、既存のものやその地に根差している植物をを生かしていく。風景は個人で作るものではなく、地域全体で作るものなんだな、と改めて感じた。便利さ気軽さとは反対の、手間を惜しまず丁寧に暮らすことを教わった気がする。2013/10/18

baboocon

12
超速読で読了。西村佳哲さんの著書は何冊も読んでいるが、これは特によかった。遠野でクイーンズメドゥという馬の牧場を経営する田瀬理夫(たせ・みちお)さんはランドスケープ・デザイナーという聞き慣れない職業だが、アクロス福岡を手がけた方だそうだ。馬を飼育するというと競走馬か食肉用か?と考えてしまったが、育てて仔馬が生まれたら売り、馬糞や敷き藁を肥料にして有機農業に活用する。「馬は、増えれば増えるほどまわりに仕事が生まれるんです。」という田瀬さんの言葉が印象的だった。2016/12/24

nizimasu

7
いつも西村さんの著作からは、働くことをテーマにしつつ、日本の中でいきていく上での居場所を求めている感じがする。そんな言葉がそのままタイトルにもなっているようにここで出てくる主人公のランドスケープデザイナーの田瀬さんとというのは造園から建物のプロデュース、環境整備に里山での実験など多岐に富む。ただそこに軸としてあるのが、人が生きる場をつくるということだ。高度成長で失われた「小商いの世界」。そこには混沌とともにコミュニティがあり、自然と調和があった。それがないのは東京のような都会同様、日本人の心の中もそうだ2013/10/14

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