出版社内容情報
柳宗悦の名著『手仕事の日本』に収録された作品約160点を旧柳邸や日本民藝館で撮影し、写真集に。詳細な解説付きでこれ一冊あれば民藝がわかる!
内容説明
日々の暮らしの中にある、圧倒的な美しさ。日本民藝館をはじめ、各地の民芸館が所蔵する名品約150点を収録。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
itokake
16
庶民の日用品に、美を見出した柳宗悦。彼はそれを「民藝」と命名。民藝は、お宝鑑定団に出されるような骨董品ではなく、田舎のばあちゃんちで現役で使われていたり、うっかりすると遺品処分の時に捨てられてしまうような品々だと思う。こんなものまで?というのに、鏡表(掛け布団の表地)などの布地がある。同じものが今手に入るかというと、否。じゃあ、簡単に見れるかというと、それも否(ググっても出てこない)。日常に埋没しそうな品々に美という価値を与え、こうして保存されていたことが有難い。日本各地の民芸館を訪ねてみたい。2022/09/11
ikatin
8
利他から始まってここまで繋がった。だいぶ理解に近づいた気がする。せめて本書を読んでから日本民藝館を訪れるべきだったと反省。再訪必須だな。近場だからでもあるが小鹿田の緑釉は美しいとあらためて思う。(図書館)2022/01/15
つちっち
7
これは好きだと感じたものに同調者がいないと不安で取り繕ってしまいがちだが、柳が「民藝」を提唱した時期など舶来品のほうが特に芸術においてなどは価値あるものだったろうに、没頭できるのって憧れる。息子の宗理が唱えた「新しい工藝」は、直観的という点では宗悦と通じていても、父の権威で民藝の価値の定義ができてしまったがために受け入れられなかったのかと思う。2025/03/26
えすてい
4
規格的な大量生産大量消費から、ユーザーの意向に沿うオーダーメイドへの動きが見られ始めている現代。それに「民藝」は何ができるのだろうか?現代で「民藝」を見るに当たって、そんなことも考えさせられる。2018/02/27
takao
3
p.27 こぎん:『手仕事の日本』で、「技から見ても美しさからいっても、農民の着物として第一流のもの」 p.28 角館の樺細工は使い込まれるほどに艶を増すのも魅力。 2018/04/08