出版社内容情報
征服という形で異文化が出会った時、人々の想像力は何を生み出したか? グローバル化の本質を原点から問い直し、大航海時代以後の近代史を読み直す美術史の挑戦。
内容説明
図像イメージ、都市景観から、美術を取り巻く言説や制度まで、「越境する美術」の歴史を、植民地時代とその後の余波をも視野に丹念にたどる。「洋の東西」を超えた世界を理解するための、美術史学の挑戦。
目次
なぜいま、ラテンアメリカ美術なのか
1 征服から始まった美術(つくりかえられる景観;宣教師たちのユートピア;変容する先住民の芸術)
2 「植民地的なもの」の芽ばえ(新世界の聖母―つくられる奇蹟の像;規範と制度の移植;行きかう人びと、交錯する文化)
3 成熟する植民地社会の美術(バロックの極限;地域の多様性;滅びた王国、植民地の今―社会が求めたヴィジョン)
4 独立を果たして(新生国家の美術;モダニズムの衝撃;アメリカの再発見?―アイデンティティの模索)
世界美術史のなかのラテンアメリカ
著者等紹介
岡田裕成[オカダヒロシゲ]
1963年生まれ。1992年大阪大学文学研究科博士後期課程退学。現在、大阪大学文学研究科准教授。専門は、初期近代スペイン・ラテンアメリカ美術(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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OKKO (o▽n)v 終活中
4
5月のゼミ発表にチョイス。テーマは「越境する美術とは何か」 ◆「専門的な内容を一般向けに」がコンセプトゆえ論証が少し省略されている。岡田先生の2008年論文に同じ事例が取り上げられているので、それと併せて「ジャガー戦士のいる教会堂壁画」「絵文書before-after」「メキシコのグアダルーペの聖母」について20分のプレゼン決行 ◆カラー写真いっぱい。スペインの侵略(あえて侵略)から現代までをカバー。もろ私の研究領域のラテアメ版ですね ◆発表の日。担当教授に本書の編集者の方を紹介してもらう。なぜか緊張!2015/04/29
陽香
2
201409252016/04/23
takao
0
ふむ2019/09/08