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内容説明
マンガにおける「内面」はいつ成立したか。登場人物が「心の中で考えていること」を表わす吹き出しはいつできたのか?マンガにおける「近代」とは何だったのか?「映画的視点」の問い直し、乙女ちっくマンガの二重性、ロリコンの系譜学…など、次々と新しい視点が飛び出す刺激的な論考。
目次
第1部 二重のテキストとしてのマンガ(現代マンガにおける「内面」の成立;マンガ的視点と映画的視点)
第2部 錯綜する欲望、増殖するアイデンティティ(リボン・ファンタジー―乙女ちっくにおける「二重の私」;逆転するジェンダー―少年愛もの考;ロリータ・コンプレックスの系譜学―「妹萌え」の起源;生成する『デビルマン』)
第3部 マンガは内部で進化する(パロディーとパスティーシュ―作者VS読者共同体;「あまりにもマンガ的」―コミックとリアリズム;コミックと古典性―「マンガばっかり読んでエライじゃないか」)
著者等紹介
ヨコタ・村上孝之[ヨコタムラカミタカユキ]
1959年東京生まれ。東京大学大学院比較文学比較文化専攻博士課程単位取得修了。プリンストン大学Ph.D.。現大阪大学大学院言語文化研究科助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takejin
1
古いからか、マンガ評が少ないという。今やクールジャパンの先鋒である。だいぶ評価が違うようだ。引用が古典的でリアルも、デフォルメもかなり違うところに行っている。手塚前後と、大友前後、ゲームとの関連とアニメ比較など、語り足りない部分が多い。 マンガは、立派な芸術です。今は。2019/09/25
まあい
0
著者も述懐するように、すでに他の評論家が語った内容も多いが、マンガという表現様式についての分析として手頃にまとまっていると思う。(引用)「2D的な表現を愛好するとは、3Dという現実から2Dの記号表現を切り離し、それだけを受容するという行為である(p132)」2016/04/25
あずま
0
いろいろと勉強になった。マンガの面白さは深まるばかりだ。2011/11/07
とんび
0
パロディの項でケロロ軍曹を読んでいるにもかかわらず取り上げないとはっ!内容は全体の方向性があまりなくごった煮状態。浅い段階で論を終えている。2010/12/26
my_you
0
マンガに於ける内面の成立とその揺らぎ、ジェンダー、セクシュアリティの問題を広範に扱う。手法は著者のメインである比較文学もしくはメディア論だと思うけど、いまいちマンガに適用できてない気もする。マンガというメディアの固有性とどう付き合っていくべきか。2009/11/15