内容説明
はなやかな高座姿がよみがえる!古今亭志ん朝写真集。30年間撮り続けた5000枚以上の中から精選した240枚。『首提灯』『試し酒』の速記も連続写真とともに収録。
目次
1 朝太から志ん朝へ(志ん朝誕生;芸は消えるからいい)
2 志ん朝七夜(二人の志ん朝;速記『首提灯』)
3 志ん朝爛漫
4 志ん朝燦然(速記『試し酒』;早すぎた晩年;まだ早いよ、志ん朝さん)
著者等紹介
横井洋司[ヨコイヨウジ]
1937年、東京浅草聖天町生まれ。(社)日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会会員。中央大学中退。印刷会社、萩本写真工房を経てフリー。季刊雑誌「落語」創刊号(1979年)より写真を担当。現在も寄席芸能撮影を中心に、新聞、雑誌などで活動
京須偕充[キョウストモミツ]
1942年、東京生まれ。ソニー・ミュージックの学芸プロデューサー時代に三遊亭圓生「圓生百席」の録音を手がけた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kera1019
4
「首提灯」、「試し酒」のリズムとテンポの良さが速記でも充分に伝わってきますし、志ん朝師匠の芸に対する苦悩と美意識を見てきた著者ならではの古今亭志ん朝像が面白かったです。でも落語協会の分裂騒動で協会に戻って「これからは芸で勝負します」と言った時の志ん朝師匠の意地の部分をもっと読みたかった気もします…2014/02/11
ワッツ
2
志ん朝の高座が目に浮かぶ、素晴らしい写真の数々に、京須の文が花を添える。音源化されていないという試し酒だが、偶然にもこの本を読む直前に、にっかん飛び切り落語会の試し酒を聴くことが出来ていた。2015/09/27
OMO
0
面白さ:○ 興味:○ 読みやすさ:○ 新鮮さ:○ 文学的云々:×2020/05/23
ときどきドキドキ
0
いやぁ、これは志ん朝ファンにはたまらない本である。いやいや写真集と言っても良いかもしれない。朝太を名乗っていた頃からの話や志ん朝の人と成りを存分に読ませてくれる。 音源として残っていない「首提灯」の噺がそのままの語り口調で掲載されている。読んでいるのだけれど志ん朝の語りで聴こえてくるのだから不思議なものだ。写真が連写で掲載されているところがにくい。若い頃から晩年といっても62才で亡くなるまでの素顔から、高座に上がっている笑顔から怒った顔、ちょっと間の抜けた顔など様々な志ん朝さんを独り占め出来る。乙な本だよ2019/03/17