出版社内容情報
ロシア、中国、北朝鮮など権威主義的な国家が核を手に国際秩序に挑戦する「ポスト国連の時代」。日本と世界の平和・安全を守るには何が必要なのか、語り抜く!
内容説明
核兵器をもつ権威主義的国家による、国際秩序への危険な挑戦。地獄のフタを開けたプーチン、相次ぐ北朝鮮のミサイル発射、間近に迫る台湾侵攻。平和と安全を守る唯一の道とは?
目次
第1章 核兵器について
第2章 戦争について
第3章 軍事同盟
第4章 9条と日米安保条約
第5章 非核三原則
第6章 拡散防止条約(NPT)
第7章 北朝鮮の核
第8章 台湾有事
第9章 日本の核武装
第10章 ポスト国連の世界
著者等紹介
橋爪大三郎[ハシズメダイサブロウ]
1948年生まれ。社会学者。大学院大学至善館教授。東京工業大学名誉教授。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こも 旧柏バカ一代
18
結構過激な事が書いてあった印象。核兵器を持つという意味。その一発の重さと危うさ。戦術核はミサイルを精密射撃出来るようになったから不要になったというのが、、ロシアは弾切れしてスマートボムじゃ無くなったのがちょい怖い。2023/08/04
大竹 粋
9
A Scope資本主義編に出演していた。深井さん達との対談があいかわらずリズム感があり、歯切れ良く面白い。核を持ち憲法を変えアメリカの核の傘から離れろという。いつかはそうするべきなんだろうと思いつつ、、、2023/07/04
パダワン
8
知の巨人、橋爪大三郎さんの最新作。 国際政治に興味がない、と言えない世の中になってきた。 「戦争はしたくない→憲法9条を改正しない」では現実と向き合っていることにはならないのだ。もちろん戦争はしたくないし、したい人はいないだろう。 でもフェーズが変わってきたのだから、事態から逃げられない。現実的にいろんなことを知り、考える必要があるのだ。 私には選挙の一票しかないから日本の軍事体制について何かを変えることは出来ないが、自分以外の視点があることを常に想像して、偏った正義に振り回されないでいたい。 2023/04/02
kana0202
5
賛成できないところもあるが、日本人にはリアリズムが抜けているということはよくわかった。9条維持、自衛隊不明記がアメリカの核の傘にあることで保たれていること。中国とアメリカのバランスが変化していることなど、何かが変わる時期なのかもと思わされた。2023/03/11
オールド・ボリシェビク
5
実に示唆に富む一冊であった。さすが、橋爪先生である。日々、移りゆく国際情勢をアップデイトしながら、日本にとっての最適解を探っていく手捌きが見事である。権威主義的国家・中国とロシア。それらに対峙するにはもはや、国連ではムリ。「西側連合」的な紐帯が必要であるとする視点を提示している。北朝鮮の核による脅し、中国の台湾侵攻が不可避であるとされる展望の中、非現実的な国防論議を繰り広げる無意味さを噛みしめ、一歩踏み出す勇気こそが求められる。2023/02/26