勤勉革命―資本主義を生んだ17世紀の消費行動

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勤勉革命―資本主義を生んだ17世紀の消費行動

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  • サイズ A5判/ページ数 448p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784480861375
  • NDC分類 332.06
  • Cコード C0020

出版社内容情報

産業革命は暮らしの質を高めようと西洋の各世帯内で行われた労働力の再配置と消費内容の見直し=「勤勉革命」がもたらした! 西洋史研究の最新成果を初邦訳。

内容説明

エンクロージャーによる新たな労働者層の誕生や安価な石炭の存在など、工業化に必要な要素がそろっていたとしても、それを実行に移すモチベーションがなければ、産業革命など起こるはずがない。本書は、これまで一貫して、この歴史学の空白地帯であったモチベーション―「消費願望」―について考察を展開してきた第一人者による、画期的研究である。産業革命はヨーロッパ世界を経済発展に導く契機となったが、それには人々の消費行動を変えた「勤勉革命」(Industrious Revolution)と呼ぶべき、産業革命に先行する社会現象がきわめて重要な役割を担っていた。そう、「あれも欲しい、これも欲しい」という人間の欲望の高まりが現金収入の必要性を生み、人々を労働市場に駆り立て、産業革命のうねりを作り出したのである。

目次

第1章 「長い一八世紀」における消費者の欲望の転換
第2章 勤勉革命の歴史的起源
第3章 勤勉革命―労働力の供給
第4章 勤勉革命―消費需要
第5章 大黒柱と内助の功
第6章 第二次勤勉革命

著者等紹介

ド・フリース,ヤン[ドフリース,ヤン] [de Vries,Jan]
カリフォニア大学バークレー校歴史学部・経済学部名誉教授。専門はヨーロッパ経済史、オランダ経済史。数量分析と新古典派理論を用い、近世史研究の第一線で活躍し続けている。1998年に、A・ファン・デァ・ワウデとの共著『最初の近代経済―オランダ経済の成功・失敗と持続力1500‐1815』(名古屋大学出版会より2009年に邦訳出版)でアメリカ経済史学会のジョルジ・ラーンキ賞を受賞、2000年に、ヨーロッパ経済史の先駆的な研究により、ハイネケン賞(歴史学部門)を受賞した

吉田敦[ヨシダアツシ]
千葉商科大学人間社会学部准教授。商学博士。専門は国際貿易論、国際経済学

東風谷太一[コチヤタイチ]
東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程単位取得退学。東京外国語大学大学院総合国際学研究科研究員。学術博士。専門はドイツ近代史、歴史学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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MUNEKAZ

17
産業革命の新技術で一気に大量消費社会が生まれたのではなく、それに先立って西欧では家族の消費意欲が高まっており、消費するために一生懸命働く、すなわち「勤勉革命」があったのだという本。工業化に進展で伝統的な家族関係が破壊されたとか、女性が家庭に押し込められたといった主張を再検証し、むしろそれは各家庭が市場との関係の中で、自ら利益の最大化を図って選考した結果だとする。テクノロジーがすべてを変えたのではない。大量生産される商品を受け入れるだけの需要が先行して無ければ、消費社会は訪れないのである。刺激的な一冊。2023/05/04

人生ゴルディアス

9
名著。産業革命で生産が激増したとして、では誰がその作った商品を買うんだ? という消費の視点から出発しているのがもう良き。著者は、17世紀初頭にはすでに農村でさえも様々な品について選択肢が増えてきて、そのこと自体が人々の消費意欲を刺激し、それまでの自給自足経済から、市場経済への関わりを増やしていくとする。さらに消費という観点で物事を見た場合、個人ではなく世帯に注目すべきであるとする。なぜなら大抵の労働者は世帯に所属し、世帯を取り巻く状況とは無関係に消費を決定できないからだと。現代にも通じる良き理論でした2023/07/31

nas

5
産業革命によって大きな経済成長が発生したのではなく、その前に消費者側の収入が増え嗜好品含む消費欲求が増えた結果の供給増大のための産業革命が起き経済成長が発生したのではないかという話。なかなか前提知識がないと初見ではすっと入っていけないところもあって難しさはあったけど本文だけで趣旨はわかるし面白かったな。最小の経済単位として「家族」が設定されてて最初ピンと来てなかったんだけど、現代の家族でなく昔の大半が農作業従事者で生産者だった頃の「家族」なのでそこに気づいたら割とすっきり入ってきた2021/08/28

Go Extreme

2
長い18世紀における消費者の欲望の転換:世帯と市場 消費理論 世帯の経済学 勤勉革命の歴史的起源:贅沢から消費社会へ 余暇の豊富な社会 新しいラグジュアリー 模倣vsイノベーション 勤勉革命・分業・経済成長 勤勉革命―労働力の供給:東洋と西洋の勤勉革命 労働の歴 プロト工業化 労働の強度 勤勉革命―消費需要:近世の労働者像 衣服への需要 貧者の贅沢品 消費財とその行方 大黒柱と内助の功:消費資本の蓄積と新たな消費願望 大黒柱と内助の功 理論的枠組みの検証 第二次勤勉革命:類似性と差異 構造と文化2021/04/19

delsaluto 1

0
ようやく読了。読み切るのに何ヶ月かかったのか。 産業革命が生産側とか設備の革命だとすると、この本が扱っているのは需要側だったり、労働力提供側に焦点をおいた部分。特に世帯の内部でどのような変化が起こっていたのかを、様々な研究から解きほぐそうとしている。 新たな消費が促されると、それを獲得するための賃金収入が必要となり、それに対応するために世帯内の労働が再配置されていく、というのが本旨となっている。 また、外から獲得したものを世帯内で最終消費財に転換していくことが、実は最も重要であるというのもポイント。2024/01/22

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