内容説明
人間はどのように未来を予見してきたのか“未来への夢”を一望する壮麗な歴史への旅。古代ユダヤの預言者、デルフィの神託、黙示録、占星術、ユートピア、カバラ、透視術、SF、未来学…フランスを代表する歴史家が、太古の占術から現代の科学的予見までを該博な知識をもとに大胆な切り口で描く大著。
目次
第1部 神託の時代(古代民族における占術―未来への確信と神の保証;古代ギリシアの占術―哲学的な問いと政治的操作 ほか)
第2部 預言の時代(政治的占術から黙示的預言思想へ―初期キリスト教時代;解き放たれた預言、その異端としての発展―十三世紀まで ほか)
第3部 占星術の時代(宗教的預言思想の趨勢とその凋落―十五‐十六世紀;占星術の勝利―十五‐十七世紀中葉 ほか)
第4部 ユートピアの時代(周縁に追いやられる伝統的占術―十七世紀末‐十八世紀;十八世紀、予言の新しい道―ユートピア、歴史学、人文科学 ほか)
第5部 科学的予言の時代(悲観主義の蔓延―頽廃(デカダンス)と逆ユートピアの予言者たち
未来の予言に未来はあるか?―二十世紀末の透視者、予言者と未来学者たち)
著者等紹介
ミノワ,ジョルジュ[Minois,Georges]
1946年生まれ。超領域学術研究国際センター(CIRET)研究員。専門、ブルターニュ史、宗教心性史。著書に、『老いの歴史』(1987年;邦訳、筑摩書房、1996年)、『王の聴罪司祭』(1988年)、『教会と科学』(1990年)、『地獄の歴史』(1991年)、『新・ブルターニュ史』(1992年)、『教会と戦争』(1994年)、『旧体制下の文化と検閲』(1995年)、『無神論の歴史』(1998年)、『笑いと嘲弄の歴史』(2000年)など多数
平野隆文[ヒラノタカフミ]
1961年生まれ。青山学院大学文学部助教授。専門、フランス・ルネサンス文学、思想。訳書に、R.シャルチェ、G.カヴァッロ編『読むことの歴史』(大修館、2000年、共訳)、A.フィエロ『パリ歴史事典』(2000年、白水社、共訳)
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