数学を哲学する

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  • サイズ B6判/ページ数 406p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480860743
  • NDC分類 410.1
  • Cコード C0041

出版社内容情報

数は人の心とは独立に「存在」するものなのか? 古代ギリシア以来の歴史と最前線の考え方を辿りながら、数学の基礎について考える「数学の哲学」入門。

内容説明

哲学にも“数学的センス”は欠かせない!歴史と最前線を追った“数学の哲学”入門。

目次

第1部 展望(数学の何が(哲学者にとって)そんなに興味深いのか
問いと答えの雑多な寄せ集め)
第2部 歴史(プラトンの合理主義、そしてアリストテレス;ほぼ正反対の二人―カントとミル)
第3部 ビッグ・スリー(論理主義―数学は(単なる)論理学なのか
形式主義―数学的言明は何かを意味するのだろうか ほか)
第4部 現在の状況(数は存在する;いや、それらは存在しない ほか)

著者等紹介

シャピロ,スチュワート[シャピロ,スチュワート][Shapiro,Stewart]
1951年生まれ。オハイオ州立大学教授。専門は数学の哲学

金子洋之[カネコヒロシ]
1956年、北海道生まれ。北海道大学大学院博士課程単位修得退学。現在、専修大学教授。専門は論理学、数学の哲学、言語哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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iwri

7
数学の哲学の入門的な本。数学の哲学に関する日本語で読める本はほとんど存在しないため、このような本が翻訳されたことはとても嬉しい。ヒルベルト・プログラムを巡る展開については、比較的よく言及されているが、プラトンとアリストテレス、カントとミルと言った古典にも言及がある点も面白い。同時に、現代の数学の哲学の主要な立場を丁寧に解説している。著者の与する立場でもある構造主義については、とりわけ詳細な論述が行われているが、構造主義については初めて読んだので非常に刺激的だった。2012/03/06

Yoshi

3
数学に関する哲学に関して、さまざまな立場が紹介されている。本人は構造主義の立場のようだが、それ以外の立場も広く論じられている。 内容は、かなり専門的な内容であり、難しい。 2023/10/09

mft

3
古代近代現代の主要な数学の哲学の考え方を紹介している。個人的には数学における「存在する」という言葉への違和感をどうにか解消する考え方があるかという興味だったのだが、結局どの考え方も解決にはならない。▼揚げ足取りで申し訳ないが途中「2^1001+1 が素数か合成数か」が現実的に回答できない例として挙げられるのだが1001が因数分解できてしまうので高校生でも合成数と判ってしまう。2016/11/13

yuyu_de_gozaru

2
構造主義,思ったより面白かった.数学思想を一通り読めるという点で,良い入門書になっているんじゃなかろうか.まぁ,ただ,数学の哲学の,いや,一般に,哲学の常ではあるけれど,抽象論になりすぎてる感はある.数学をメタな視座から見てる分にはそういう風に抽象的に見えないこともないけれど,数学を前線でやっているプレイヤーからしてみれば,数学はこんな風に見えないんじゃないかなーとも同時に思う.その辺は,俺自身がもうちょい数学やりながら照合しないと行けないかな?2012/04/09

おちこち

1
「数学の哲学」というかなり専門的な内容をわかりやすく説明した入門書。数学の哲学の概略から始まりギリシャ哲学から数学基礎論争におけるビッグ・スリー(論理主義・形式主義・直観主義)の発展と後継者たち、実在論と反実在論、構造主義といった内容が一望できる。特に、著者本人の立場である構造主義は初めて知ったものであったが、非常に興味深いものだと思った。このような類書がもっと出版されて欲しい。2012/11/18

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