出版社内容情報
グッゲンハイム美術館、落水荘などで知られる天才建築家ライトが提案した、自然や社会に根ざした造形性と連続性をもつ建築とは何か。
内容説明
自然のただなかに立つ樹木のように気高い建築、ここに有機的建築の理想があります。
目次
有機的建築―オーガニックアーキテクチャー
有機的建築のキーワード
ナチュラルハウス
創造の鍵―内部から形成されるもの
著者等紹介
ライト,フランク・ロイド[ライト,フランクロイド][Wright,Frank Lloyd]
1867‐1959年。アメリカの建築家。ウィスコンシン大学マディソン校を中途退学、アドラー&サリバン事務所を経て、1893年、独立して事務所を構える。新古典主義が全盛の当時のアメリカにおいて、新たな住空間の思想のもと郊外型住宅プレイリーハウスをはじめ、安価で住み心地のよいユーソニアンハウス、来るべき車社会とメディアの進歩を都市計画に盛りこんだブロードエーカー・シティなど画期的な提案をした。1959年に亡くなる
三輪直美[ミワナオミ]
1964年生まれ。大阪府出身、同志社大学文学部国文学科卒業。編集事務所勤務を経て、1991年に編集事務所スタジオ・ガズネを設立。ルイス・バラガン、カルロ・スカルパ、ルイス・カーン、アルヴァ・アールトなどの建築関係の書籍や日本文化に関する出版物の編集と翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かざ
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この本で著者は、特別の事は言っていない。そして、読み進めていく中で感じる疑問(予算、知識等)にもきちっと触れてくるので、読み手の目線に立っているとわかる。しかし、多くを語りすぎて複雑に見えるのが残念。この建築思想から、易経を思い出した。「人間の行為は自然の現象で全てあらわす事ができる」←これが自分の易経感だが、それに共通するものがある。取り敢えず、明治村で実物を観たい。2012/08/03
kosuke.t
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ライトが世界中に訴えた有機的建築についてのレクチャーなどがまとめられた本です。有機的建築は風土から生じてくると言っており、ライトは他の近代建築家と違った考えをもつところがあると感じました。また有機的建築には東洋の思想に通じるところがあるということに興味を持ちました。東洋の思想をそのうち調べてみたいと思います。2012/03/31
パングル
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2009.12.25初版 ライトという個性を読み取る上でとても良書です。 芸術の神の泉に触れているような少年の心を私達は学んでいく必要があります。 建築家の仕事が固有性に対する敬意と日常に美をもたらしていく創造性という鍵を探り当てていく多様性の原理の追求にあるところには改めて謙虚にあらねばならない気持ちとなった。2020/05/24