出版社内容情報
地中海世界の文明は"海の民"によって滅ぼされたと言われてきた。それは事実なのか? 定説を覆した驚きの書。
内容説明
紀元前三〇〇〇年ごろからはじまる青銅器時代、メソポタミアから地中海東岸にかけて、豊かな文明が栄えていた。近年の発掘調査から、彼らは緊密に結ばれた高度なグローバルな文明世界を形成していたことがわかっている。だが、その文明世界は紀元前一二〇〇年ごろ、突如として消滅する。従来、この文明崩壊は、“海の民”と呼ばれる謎の集団によってもたらされたと考えられてきた。しかし、この集団の存在証拠はきわめて曖昧で、破壊の限りを尽くしたと言われるが、その痕跡は見あたらない。彼らではないとしたら、文明崩壊のほんとうの原因はなんだったのか―。最新の考古学の知見をもとに、新しい古代世界像と文明の転換点を鮮やかに描き出す。
目次
プロローグ 文明の崩壊―前1177年
第1幕 武器と人について―前15世紀
第2幕 (エーゲ海版)めぐり逢い―前14世紀
第3幕 神々と国のための戦い―前13世紀
第4幕 ひとつの時代の終わり―前12世紀
第5幕 災厄の「パーフェクト・ストーム」?
エピローグ 崩壊のあと
著者等紹介
クライン,エリック・H.[クライン,エリックH.] [Cline,Eric H.]
1960年生まれ。歴史家・考古学者。ジョージ・ワシントン大学古典学・人類学教授。同大キャピトル考古学研究所の所長を兼任。ギリシャ、クレタ、キプロス、エジプト、イスラエル、ヨルダンなどで精力的に発掘調査を行っている
安原和見[ヤスハラカズミ]
翻訳家。鹿児島県生まれ。東京大学文学部西洋史学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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