近代人の誕生―フランス民衆社会と習俗の文明化

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  • サイズ A5判/ページ数 505,/高さ 22X17cm
  • 商品コード 9784480856227
  • NDC分類 235.05
  • Cコード C1022

内容説明

近代人とはいったい何者なのか?居酒屋「毛深い穴」亭で大酒喰らい、「陽気な物質」をまき散らし、淫蕩にふけり、神を罵っていた男や女たちが、いつ、どうして、どのようにして、ヨーロッパ近代人に変貌してしまったのか?中世の終りから大革命までの間にいったい何が起きたのか?フランス人および他の西欧人たちに刻印をしるした、この強烈な“習俗の文明化”の過程を精緻に跡づけ、ブリリアントに描きだす、フランス期待の歴史学者による社会史の大作。

目次

第1章 乱暴な者、不潔な者、性悪な者、総登場!(十五・十六世紀)
第2章 仲介者の時代(十六世紀)
第3章 近代人の有罪化(十六~十八世紀)
第4章 身体の秩序
第5章 父親から息子へ
第6章 嗜好、嫌悪、対照―十七世紀・十八世紀の集合的感性
結論 近代性について

著者等紹介

ミュシャンブレッド,ロベール[ミュシャンブレッド,ロベール][Muchembled,Robert]
1944年生まれ。1967年、歴史学教授資格(アグレガシオン)取得。1985年、「暴力と社会」により国家博士号取得(パリ第一大学)。1986年より、パリ・ノール大学の歴史学講座担当教授をつとめ、現在にいたる。また、雑誌「心性―文化と社会の歴史」を主宰する。中世から大革命までの社会史・文化史・心性史・犯罪史・生活史を研究対象とし、いわゆるアナール派に分類される期待の歴史学者である

石井洋二郎[イシイヨウジロウ]
1951年生まれ。東京大学人文科学研究科仏語仏文学専攻修士課程修了。東京大学教養学部助教授。フランス文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Y田

8
15〜18C革命前まで、フランスアンシャンレジーム期における「習俗の文明化」のメカニズムについての書。今の感覚だといかに当時が"野蛮"だったかが分かる1章からとても面白いが、それが16〜18Cでどの様に変化していったのか、裁判の記録、遺産の目録、当時の絵画、物語など膨大な資料を示しながら解説する後半は難しいのだがとても興味深い。人の感性、精神を探るのはこういうものを調べていくのか。学者ってスゴイなと。人々の精神性の変化という、普通の歴史書では見えてこない視点で歴史を見る事が出来た。読めてよかった。2022/03/23

2
「庶民」に焦点を当てて、彼らの文化、そして分離していった上級社会にいかに抵抗しながらそれを利用していたということを全体的な視点で語っている。宗教はその一要因でありながら決定的なものだったよう。個人的には農民の考え方が興味深かった。ところで筆者がよく指摘していたけど、フランスではこういう全体的な視野の研究は少ないのでしょうか?2010/09/19

shi-ma

0
全部読んでいません。翻訳が悪いのか読解力がないのかして難解な文章が続くので断念しました。ただ、近世以前の農民の粗野さや貴族でさえ便器に座りながら人に会うなどの現代人の我々からは想像出来ない野蛮さが存在した事を知れたのは良かったです。また、これを読むとなんだかんだ人類は進歩してきたのだなとも感じます。2017/11/04

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