内容説明
職人が使い古した筆をコールタールの空カンに突っ込んだまま放置してゆく。そのうえ、電気屋が忘れたネジ回しとTV線、先頃引っ越したジョンソンが置いていった枯木のついたままの植木鉢、僕の倅が片方なくして、くやしまぎれにほおり投げたままのスニーカー、これらが仲間入りすることになるから、いつの間にやら屋上はパッチワークの展覧会場となってしまうのである。
職人が使い古した筆をコールタールの空カンに突っ込んだまま放置してゆく。そのうえ、電気屋が忘れたネジ回しとTV線、先頃引っ越したジョンソンが置いていった枯木のついたままの植木鉢、僕の倅が片方なくして、くやしまぎれにほおり投げたままのスニーカー、これらが仲間入りすることになるから、いつの間にやら屋上はパッチワークの展覧会場となってしまうのである。