当事者は嘘をつく

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当事者は嘘をつく

  • 小松原 織香【著】
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  • サイズ 46判/ページ数 208p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480843234
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0036

出版社内容情報

「私の話を信じてほしい」哲学研究者の著者は、傷を抱えて生きていくためにテキストと格闘する。自身の被害の経験を丸ごと描いた学術ノンフィクション。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「私の話を信じてほしい」
哲学研究者が、自身の被害経験を丸ごと描く。

性被害ほど定型的に語られてきたものはない。かねがねそれでは足りない、届かないという思いを抱いてきた。本書には、当事者と研究者、嘘かほんとうかをめぐって幾層にも考え抜き、苦しみ格闘したプロセスが描かれている。これこそ私が待っていた一冊である。――信田さよ子

ジャック・デリダ、ジュディス・ハーマン、田中美津、渡辺京二らのテキストを参照しつつ、新しい語りの型を差し出そうとする試み。

目次

第1章 性暴力と嘘
第2章 生き延びの経験
第3章 回復の物語を手に入れる
第4章 支援者と当事者の間で
第5章 研究者と当事者の間で
第6章 論の立て方を学ぶ
第7章 私は当事者ではない
第8章 再び研究者と当事者の間で
第9章 語りをひらく

著者等紹介

小松原織香[コマツバラオリカ]
関西大学文学部学術振興会特別研究員(PD)。主な関心は、戦争、犯罪、災害などのサバイバー(生き延びた人々)の“その後”。現在は、水俣地域を中心に、環境破壊後のコミュニティ再生について研究している。著作に『性暴力と修復的司法―対話の先にあるもの』(成文堂、第10回西尾学術奨励賞)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

84
被害者と加害者の対話を中心にして問題解決を目指す「修復的司法」の研究者が書いたエッセイ。性暴力被害者の支援活動にかかわり、19歳の時に遭った自身の性暴力被害をカミングアウトし研究を続ける。当時の性暴力を受けた物証はなく、目撃者もいない。あるのは本人の記憶だけ。そのことに、「私は〈本当の性暴力被害者〉ではないかもしれない」「私は嘘をついているかもしれない」「あとから捏造された記憶かもしれない」という自己懐疑に囚われ、性暴力被害の当事者を名乗るのにためらう、または「性暴力被害者」と括られることに抵抗を示す。→2023/12/19

ネギっ子gen

50
【私は、痛む傷を抱えながら生きているサバイバー】 本書冒頭で、性暴力被害者にして修復的司法の研究者である著者は、<私はずっと本当のことを語ることが怖かった>と書く。<私が修復的司法の研究を始めたことは、自分の被害体験と深く繋がっている。私は被害者だから加害者との対話に興味を持った。その、とても自然で当たり前のことが、私には言えなかった。「加害者と対話することを望む被害者」。私は、そのようなラベルを貼り付けられることに耐えられなかった>と。この題名に込められた重い問い掛けを受け止めつつ、読んだ――。良書。⇒2022/11/11

33
多分タイトルが物議を醸す本。「私(たち)は、『心の傷が癒やされるべき存在』として、矮小化されていないだろうか。私(たち)はたしかに傷つき、死にかけ、生きることもやっとで弱々しく傷つきやすい存在である。しかし、私(たち)の生はもっと多様で豊かな世界に拓かれているのではないのか。」(p86)支援者の一方的な眼差しに対して異議申立てした研究者のこれまでの歩み。2022/12/01

りょうみや

25
著者は性暴力の被害者であることをカミングアウトした修復的司法の研究者。著者が被害にあってから今までの「当事者」としての立場とそれと相容れない部分がある「研究者」「支援者」としての葛藤を描くライフストーリーとなっている。研究者としてその時々の自分の内面を分析した深い記述は引き込まれるしただただ感銘を受ける。今の自分に足りないものにいくつも気付かされた一冊。2022/03/24

Iwata Kentaro

16
今年、一番一所懸命読んだ本。アンダーラインもドッグイヤーも一番多かった。 著者の見解に賛同しているわけではない。僕は二元論を克服するジェネシャリストを目指しているので、「当事者」と「支援者」という区分けや、本書にやたらと出てくる「敵」というラベリングを好ましいとは思わない。 それでも、著者が激しく感情的になりながら冷静に内省するという振り子の運動のなかでこの矛盾と葛藤しているのが感動的だった。「水俣病」という比較軸があるのも本書に大きな隠れメッセージを残したようにも思う。なにより文章がうまくて読ませる2022/12/28

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