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ロジ・コミックス―ラッセルとめぐる論理哲学入門

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  • サイズ A5判/ページ数 347p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784480843067
  • NDC分類 133.5
  • Cコード C0010

出版社内容情報

激動の20世紀、偉大な数学者・哲学者達はいかにして真理の探究に駆り立てられたか?彼らの情熱を追う世界的ベストセラーのオールカラー・グラフィックノベル。

内容説明

20世紀を代表する哲学者にして、数学者・論理学者でもあるバートランド・ラッセル。彼が自身の半生を振り返りながら、真理探究への飽くなき情熱を語り始める―。「混乱した世界を救えるのは科学だ」と信じ、数学のための論理的基礎を築くという目標に取りつかれた若き日々。フレーゲ、ヒルベルト、ゲーデルといった個性的な思想家たちとの親交、師ホワイトヘッドとの妥協なき共同執筆、エキセントリックな天才弟子ウィトゲンシュタインとの相克。世界大戦へと向かう激動の時代、偉大な天才思索者たちは真理の探究のため、狂気のぎりぎりまで、果てしない情熱をそそいでいく。波乱に満ちた群像ドラマを追いながら、現代哲学・論理学の分かりやすい入門書として読むこともできる。洗練されたデザインも美しいオールカラーのグラフィック・ノベル。世界的ベストセラー、待望の邦訳。

目次

1 ペンブローク荘
2 魔法使いの弟子
3 遍歴時代
4 パラドクス
5 論理哲学戦争
6 不完全性

著者等紹介

ドクシアディス,アポストロス[ドクシアディス,アポストロス] [Doxiadis,Apostolos]
コロンビア大学にて数学を学ぶ。数学史をもとにした小説『ペトロス伯父と「ゴールドバッハの予想」』は、数学界を超えた国際的ベストセラーになる

パパディミトリウ,クリストス[パパディミトリウ,クリストス] [Papadimitriou,Christos H.]
カリフォルニア大学バークレー校でコンピュータサイエンスを教える。計算複雑性やアルゴリスム的ゲーム理論における業績で数々の国際賞を受賞

パパダトス,アレコス[パパダトス,アレコス] [Papadatos,Alecos]
フランス、ギリシャのアニメーションフィルム界で20年以上の経歴を持つ。1997年、アテネの有名新聞To Vimaの挿絵画家となり、広く名を知られる

ディ・ドンナ,アニー[ディドンナ,アニー] [di Donna,Annie]
フランスで美術を学び、アニメータとして「象のババール」「タンタン」の制作も行うプロダクションでの経歴を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

58
数学と哲学の分野を横断的視野で思考したバートランド・ラッセルの知的人生(実生活では片寄った性格といっていいだろうが…)を描いたコミックで作者達もここに登場しそこでは『トリストラム・シャンディ』や『冬の夜ひとりの旅人が』なども出てきたりする論理哲学の一端が伺える本。2019/10/27

内島菫

27
理数系と文系を当たり前のように分けて考えることに違和感を持っている(というよりすべての分野はつながっていると思う)ので、哲学者は数学とし、数学者は哲学とするという論理学をもっと知りたくなった。コミックということを意識したお決まりのとっつきやすさやくだけた雰囲気は、逆に絵と言葉で表現することの可能性を狭めているような気もする。狂気と論理学の関係を取り上げようとしているが、ただ言葉でそう言っているだけであまり成功しているとは思えない。2018/09/10

34

20
数学の基礎、ひいては日常的な言語使用の根底にあるものに形式を授けようとする論理学のこころみは、なにより「確実性への情熱」に支えられているということ、そしてその情熱は狂気に危ういほど隣接しているということ、そのことをラッセルの生涯とその出会い通じて描く本書は、「論理哲学入門」として見ればコミックとしての限界はあれど、教科書的に完了している無味乾燥な入門書とはちがって、発展途上にある黎明期の論理学者たちの情熱を生き生きと伝えているという点で、読者に「もっと知りたい」とおもわせる良質の入門書たりえている。2017/04/06

スミス市松

18
イギリスの論理学・数学者バートランド・ラッセルの生涯を追いつつ、十九世紀末~二十世紀中葉にかけての論理学の発展――二つの大戦を背景にラッセルのパラドックスから『論理哲学論考』、そして不完全性定理へ至る論理的確実性が崩壊する時代――をめぐる自己言及的グラフィック・ノベル。その主題は「狂気から論理へ」だが、むしろ「論理から狂気へ」というべきか。本書の言葉を借りつつ誤解を恐れず言えば、当時の学者たちは“現実(混沌)に地図(論理的確実性)を描くこと”を夢見た。だが彼らの多くが現実と地図を混同し狂気に嵌っていく。2018/09/22

nbhd

17
すぅごくおもしろかった。バートランド・ラッセルが半生を回顧するという筋立てで、ヴィトゲンシュタインやホワイトヘッド、ゲーデルなどなど論理哲学オールスターズが、20世紀初頭の数学基礎論の課題に四苦八苦するといった中身のグラフィックノベルだ。登場人物たちに共通するのは「論理と狂気の綱渡り人生」。論理哲学者たちは、ヤバくなってしまったり、ヤバくなりかけたり、すでにヤバかったり、家族がヤバくなってしまったり、基本的にヤバさに片足を突っ込んでいるようなキャラとして描かれる。そのあたりが、ヤバかった。2024/04/15

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