内容説明
戦後すぐに創刊された総合誌『展望』は、一時的な休刊を経て64年に復刊、78年まで刊行された。社会が大きく変動した時代、なにが論じられていたのか。編集委員が討議の上、各々のテーマを立て、重要論文をピックアップ。その意味を問う。
目次
夢の時代(死との和解―戦犯刑歿者の遺文にあらわれた日本人の責任の論理;現代知識人の条件―一つの予備的スケッチとして ほか)
中央線の空間政治学(中央線の空間政治学―西武線と比較して;安曇野―第五部 ほか)
新たな社会を創出する企て(現代マルクス主義者の実存的契機;国家目標の有効性―政治の腐敗と国益論 ほか)
市民と政治と文学と(六〇年代・文学と政治が近かった頃;文学における戦後責任 ほか)
編集委員座談会 なにかが終わった後に、生きていくための思想
著者等紹介
大澤真幸[オオサワマサチ]
1958年‐。長野県生まれ。社会学者。理論社会学専攻。元京都大学教授。88年、『行為の代数学』(青土社)で注目され、以後、現代社会および日本社会について活発な評論活動を行う。2010年、個人誌『O』(左右社)も刊行
斎藤美奈子[サイトウミナコ]
1956年‐。新潟県生まれ。文芸評論家。94年、『妊娠小説』(筑摩書房/ちくま文庫)を上梓。以後、文芸作品を通して社会を見るというスタイルで批評活動を行う
橋本努[ハシモトツトム]
1967年‐。東京都生まれ。社会学者。経済社会学専攻。北海道大学准教授。94年に刊行した『自由の論法―ポパー・ミーゼス・ハイエク』(創文社)を皮切りに、著書多数
原武史[ハラタケシ]
1962年‐。東京都生まれ。政治学者。日本政治思想史専攻。明治学院大学教授、同付属研究所所長。日経新聞記者として昭和天皇最晩年を取材した経験を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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