内容説明
26人の登場人物による、生き方の手引き。
目次
臆病で卑怯者で、嘘つきで大ボラ吹きで…フォールスタッフ
古風な道徳における模範的な妻、マクベス夫人
近代化の反面教師?ロビンソン・クルーソー
人間の不条理を見てしまった男、ガリヴァー
レッキとしたイギリス人のマックヒース
何もしないで玉の輿にのった、ファニー・プライス
人造人間の生みの親、フランケンシュタイン
悪党やペテン師のカモにされる、ピックウィック
ケチな悪人の見本、バンブル
モサッとした敏腕刑事、バケット警部〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
skellig@topsy-turvy
23
イギリス文学に登場するあの人この人についてのエッセイ。ですます調の穏やかな語り口は小池氏らしく癒されるけど、同時に読み応えもある。タイトルが示すように、様々なフィクションが現実を映し、また現実もフィクションを映す。鏡が乱反射する世界から飛び出てくるのはお腹の出たお調子者にちゃっかりお嬢さん、色男の泥棒にかの名探偵、愛らしい少女に怪物と執事…あ、名前聞いたことあるぞという隠れ(?)有名人が揃ってます。イギリス文学好きがお茶しながらのんびり頁を繰るのにぴったり。2014/05/26
s
2
とても面白いイギリス文学解体書。有名なイギリス文学の登場人物26人、アリスやチャタレイ夫人、ホームズ、ガリバー等等の、偏見虚飾を取り去った姿が著者によって書かれます。 何より親切で分かりやすい語り口の文章が楽しくて、いくらでも読みたくなりました。2016/04/25