善人はなかなかいない―フラナリー・オコナー作品集

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480831767
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

短篇の名手として名高い米女性作家が描く、暴力と殺人とユーモアと恩寵と。深い衝撃とふしぎな開放感。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

29
読んだ後いやーな気持ちになる。悪い運命に向かっていく人々を、詳しくグロテスクなまでに描いている。幸せに暮らしている善人が悲惨な運命を迎えるのではなく、悪意に満ちた、見当違いの差別観をもち自分中心過ぎる人との関わりを持つ、本当にイヤな人たちを待つ、悲惨な運命。その細かで微に入り細に入りの人物像の描き方がくせになり、読んだ後は他の小説が薄っぺらく書き足りなく見えてしまうと言う、厄介な小説家。ヒマを見つけてまた読もう。2020/08/30

fseigojp

22
善人はなかなかいない 短篇集 最初のタイトルのそれが衝撃的 圧倒的な暴力とニヒリズム 劇薬なり 南部ゴシックの女流作家は初読 このあとマッカラーズ、ウェルティを読書予定 2016/06/08

のりまき

20
どの話も暴力と死がつきまとう。彼らは皆自分は善人と思っているのだろうな。正しいことをしていると思い、古い価値観のまま、自ら考えることもなく、死に、破滅に向かって行く。表題作と『森の景色』が特に好きだけど、全部良い。2022/01/29

秋 眉雄

17
『「なんでアフリカに帰らないんだ?」「行かないよ。喰われちまうかもしれないだろ。」』胸騒ぎの南部。水たまりかと思ったらやっぱり沼でした。2017/08/20

ホンダ

14
平易な文章にドライな語り口にも関わらず内容は難解で、テーマを十全に理解できたか甚だ心許ない。どの話にも日常に潜む悪意や暴力が渦巻き、唐突な殺人の後に放り投げたかのように話が終わってしまう。安易な救済はなく、なんとも置き去りにされたかのような読後感だ。どうやら著者のキリスト教観は愛と寛容だけの都合の良い代物ではないらしい。表題作は頭一つ抜けて素晴らしいと感じたが、ラストシーンの解釈は人により分かれそうだ。これほど考察サイトなどを参考にした作品も初めてである。2019/12/29

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