目次
人間の家をのっとる方法
人間ってどういう生き物？
猫の持ち物、ネコの居場所
獣医にかかるとき
おいしいものを食べるには
食卓でのおすそわけ
魅惑の表情をつくる
ドアをどうする？
クリスマスのおたのしみ
旅行におともするコツ
母になるということ
じょうずな話し方
猫にとっての正しいマナー
愛について
別宅を持ってしまったら
これはしちゃダメ
子猫のしつけと子猫の自立
終わりに
著者等紹介
ギャリコ，ポール［ギャリコ，ポール］［Ｇａｌｌｉｃｏ，Ｐａｕｌ］
１８９８年、ニューヨークに生まれる。スポーツ・ライターを経て作家へ。ストーリーテラーとして稀にみる才能を持ち、その作品にはすでに古典となっているものも多い
灰島かり［ハイジマカリ］
１９５０年、千葉県生まれ。国際基督教大学卒業。資生堂『花椿』の編集、広告制作の仕事を経て、１９９４年よりローハンプトン大学の児童文学科修士課程に在学中（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
111
「子猫、のら猫、捨て猫たちにおぼえてほしいこと」として賢い猫が綴ったテキスト。原題は『THE SILENT MIAOW』。文中にちょくちょく出てくる「声なしのニャーオ」のことらしい。人間を思い通りに操るときに効果てきめんな必殺技だ。確かにこれをやられると「どうしてほしいの？」と猫の要求を受け入れてしまうかも。もしうちの猫が読んだら、この時代の猫は幸せだなあと思うだろう。現代の猫事情はもっと窮屈だものね。猫さん、改訂版書いてみる？2018/01/27
nico🐬波待ち中
100
先輩猫が後輩猫に捧げる指南書。人間の家に入り込むにはどうすればよいのか、後輩猫に向けて懇切丁寧に指導してくれる”教科書”である。声を出さないニャーオやゴロゴロとのどをならして自分の要求をアピール…見た目が可愛らしい上に計算高くこんなことされた日には、猫の言いなりになるに決まってる。しかも猫達は秘かに可愛い仕草の練習をしているなんて。それもこれも、人間を言いなりにさせたいがためにわざとしているのだから。まったく困った連中だ…とブツブツ呟く私も、猫に振り回されることを心地よく思っている人間の一人です、はい。2021/02/20
アナーキー靴下
70
再読。これは猫が人間の家を乗っ取り、人間をしつけるための、猫にとっての教科書である。著猫はその目的のための手練手管を惜しみ無く披露してくれており、ならば猫と暮らす人間にとっては何たることか、けしからん、となりそうなものだが、最早手遅れなまでに飼い慣らされた人間である自分は「ああ猫はなんて素晴らしい特別な生き物なんだ」とますます魅了されるのである。家の中で一番の場所を獲得し、一番美味しいものを食べ、と、人間から好きなだけ奪いながら、恨まれるどころかより愛される猫の実体がここにある。文庫化もされているようだ。2021/02/01
銀河
39
これは…!!猫を飼ってる人なら衝撃を受けます。私は受けたもの！猫がよくやる声を出さずにニャーオと鳴くあれは、わざとだったのねぇぇぇ！何回も騙されてました。あと、ニャーニャー鳴くから出してやったご飯を、くんくんぷいってする。ご飯じゃないのかな、お水かな、ドアあけてみたり、トイレ掃除したり、あれこれ奴隷のように働いたのに、結局しばらくして戻ってきてご飯を食べる。ご飯が気に入らなかっただけかよ！っていうよくある光景を、猫から見た場合として説明してくれます。それでも猫が好き！あきさん、お薦めありがとう！2011/07/12
キク
35
苦労人いや、苦労猫が子猫、野良猫、捨て猫のために、如何に人間の家を乗取り快適に暮らすか教える教科書、という体で書かれている。猫から見た人間が滑稽で面白い。うちにも2匹の猫がいるけれど、家庭内の役割や教育上の責任とかを一切考えないで、接することが出来る。もしこれが犬だと、やっぱり立場とか責任とかが出てくるんじゃないだろうか？(犬は飼ったことがないから自信はないけど)結果、僕が1つの生命として無条件でキチンと向き合っているのは、猫達なんだと思う。猫のいる生活って、素敵だ。2021/02/14
