内容説明
『百人一首』の言語構造と選歌の目的について私が新説を唱えたのは昭和52年夏のことであった。それは翌年、『絢爛たる暗号―百人一首の謎をとく』(集英社)と題して出版された。本書では『百人一首』および『百人秀歌』に精密な検討を加え、その上での新しい発見をもとに前著の考えの至らぬところを補って全稿書き下ろした。
目次
第1章 『百人一首』成立論批判
第2章 語句の構造と連鎖性
第3章 植物の歌の構造
第4章 「鳥」と「有明の月」
第5章 歌群の類別
第6章 色紙和歌の配列
第7章 『百人一首』とは何か
付説 林直道氏『百人一首の秘密』について