内容説明
文字どおり、日本語・日本文化をささえつづけた漢字。それは精神のよりどころでもあり、伝達の道具でもあった。漢字の歴史をふりかえり、現代社会をみすえて、いまかんがえる日本語の正書法・ありかた。積年の研究をふまえて大胆に提言する新日本語論。
目次
第1章 漢字はなぜ日本語で問題となるか(古代日本語と漢字のであい;漢字の日本語への定着;ハレの文字とケの文字;ヨーロッパ合理主義によるめざめ;日本語の近代化;国字改良論と擁護論;改良運動の展開;表記の民主化と反動)
第2章 現代日本語の漢字の機能(漢字使用の実態;文字の位置;漢字の役割;表記のゆれと漢字;漢字の造語力と語彙体系;造語の将来)
第3章 これからの日本語と漢字(常用漢字の役割;表記の伝統と規範;国語教育と漢字;情報化社会と漢字;国際化社会と漢字;漢字はなくなるか;日本語の将来)