海をあげる

個数:
電子版価格
¥1,650
  • 電子版あり

海をあげる

  • ウェブストアに4冊在庫がございます。(2024年10月07日 09時59分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480815583
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「海が赤くにごった日から、私は言葉を失った」
痛みを抱えて生きるとは、こういうことなのか。言葉に表せない苦しみを聞きとるには、こんなにも力がいるのか。
おびやかされる、沖縄での美しく優しい生活。 幼い娘を抱えながら、理不尽な暴力に直面してなおその目の光を失わない著者の姿は、連載中から大きな反響を呼んだ。
ベストセラー『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』から3年、身体に残った言葉を聞きとるようにして書かれた初めてのエッセイ集。

生きていることが面倒くさい日々が私にあったことは、若い女の子の調査の仕事をしていると、どこかで役に立っているように思う。(……)
あれからだいぶ時間がたった。新しい音楽はまだこない。それでもインタビューの帰り道、女の子たちの声は音楽のようなものだと私は思う。だからいま私は、やっぱり新しい音楽を聞いている。
悲しみのようなものはたぶん、生きているかぎり消えない。それでもだいぶ小さな傷になって私になじみ、私はひとの言葉を聞くことを仕事にした。(「美味しいごはん」より)

初出=webちくま(2019年4月~2020年3月)
ブックデザイン 鈴木成一デザイン室
装画・挿画 椎木彩子

内容説明

おびやかされる、沖縄での美しく優しい生活。幼い娘を抱えながら、理不尽な暴力に直面してなおその目の光を失わない著者の姿は、連載中から大きな反響を呼んだ。ベストセラー『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』から3年、身体に残った言葉を聞きとるようにして書かれた初めてのエッセイ集。

目次

美味しいごはん
ふたりの花泥棒
きれいな水
ひとりで生きる
波の音やら海の音
優しいひと
三月の子ども
私の花
何も響かない
空を駆ける
アリエルの王国
海をあげる
調査記録

著者等紹介

上間陽子[ウエマヨウコ]
1972年、沖縄県生まれ。琉球大学教育学研究科教授。普天間基地の近くに住む。1990年代から2014年にかけて東京で、以降は沖縄で未成年の少女たちの支援・調査に携わる。2016年夏、うるま市の元海兵隊員・軍属による殺人事件をきっかけに沖縄の性暴力について書くことを決め、翌年『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』(太田出版、2017)を刊行。ほかにも著書多数。現在は沖縄で、若年出産をした女性の調査を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

528
2019年に「webちくま」に連載されていたエッセイを集めたもの。著者の上間陽子氏は琉球大学教授で、沖縄の未成年少年少女の支援と調査にあたってきた。本書は学術的な側面はなく、もっと個的な領域から発せられたエッセイである。日々、頭上をオスプレイをはじめ米軍機が飛び交う沖縄。辺野古の埋め立て。そうした状況下にある沖縄で子ども(幼稚園児)を育てながら(両親もいる)の実感的な(表現は柔らかいがほんとうは痛切な)沖縄の現実を語る。タイトルの「海をあげる」は、逆説的な表現であり「この沖縄の海(辺野古をはじめとした⇒2024/01/18

starbro

407
「本屋大賞2021年ノンフィクション本大賞」ノミネート作という事で読みました(3/6)。上間 陽子、初読です。ノンフィクションというよりもエッセイに近い雰囲気でした。沖縄の各種社会問題の根の深さを感じました。 https://www.chikumashobo.co.jp/special/umiwoageru/2021/11/07

trazom

254
琉球大学の教育学の教授で、非行少年少女の問題等に取り組んでおられる上間陽子さんが、家族(夫、祖父母、母、娘)、友人たち、性被害に苦しむ若い少女たちのことや、沖縄の基地のことなどを綴ったエッセイ集。文章の奥に潜むエネルギーのマグマが、読み手に迫ってくる。愛、共感、怒り…対象に対する著者の感情の量はとてつもなく大きく、その感情量に、涙腺が何度も刺激される。著者の沖縄に対する思いの深さが、その悲劇を放置し続ける政府や本土の無理解への怒りとして迸る。このエッセイの骨太さが、沖縄の人たちの心を象徴しているのだろう。2022/01/26

R

215
貧困を扱った、インタビューやエッセーがごたまぜになった本。はっきりとした悪というものではなく、そういうものがあって、手の施しようがないように思えてしまう、負をまとった世界というか、生活に迫る内容。幼くして妊娠してしまうという事実があって、その周りに原因としておおよそ説明できてしまいそうな環境があるとわかっていても、どうしようもない営みがみえる。解決に向けて、そこに向き合うという仕事と葛藤、焦燥が伝わるが、いつからこうなったのか、前からあったことなのか、考えさせられた。2022/09/12

けんとまん1007

203
いかに、事実が無いことにされようとしているのか・・・を、考えざるを得ない。何故・・・と思うことが、あまりに多い。と言うことは、自分自身の立ち位置にも関わること。絶望の先にあってほしい希望を見出したい。何が、できるのかを問われているように思う。2022/06/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/16754780
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。