海をあげる

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海をあげる

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  • サイズ 46判/ページ数 251p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480815583
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「海が赤くにごった日から、私は言葉を失った」
痛みを抱えて生きるとは、こういうことなのか。言葉に表せない苦しみを聞きとるには、こんなにも力がいるのか。
おびやかされる、沖縄での美しく優しい生活。 幼い娘を抱えながら、理不尽な暴力に直面してなおその目の光を失わない著者の姿は、連載中から大きな反響を呼んだ。
ベストセラー『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』から3年、身体に残った言葉を聞きとるようにして書かれた初めてのエッセイ集。

生きていることが面倒くさい日々が私にあったことは、若い女の子の調査の仕事をしていると、どこかで役に立っているように思う。(……)
あれからだいぶ時間がたった。新しい音楽はまだこない。それでもインタビューの帰り道、女の子たちの声は音楽のようなものだと私は思う。だからいま私は、やっぱり新しい音楽を聞いている。
悲しみのようなものはたぶん、生きているかぎり消えない。それでもだいぶ小さな傷になって私になじみ、私はひとの言葉を聞くことを仕事にした。(「美味しいごはん」より)

初出=webちくま(2019年4月~2020年3月)
ブックデザイン 鈴木成一デザイン室
装画・挿画 椎木彩子

内容説明

おびやかされる、沖縄での美しく優しい生活。幼い娘を抱えながら、理不尽な暴力に直面してなおその目の光を失わない著者の姿は、連載中から大きな反響を呼んだ。ベストセラー『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』から3年、身体に残った言葉を聞きとるようにして書かれた初めてのエッセイ集。

目次

美味しいごはん
ふたりの花泥棒
きれいな水
ひとりで生きる
波の音やら海の音
優しいひと
三月の子ども
私の花
何も響かない
空を駆ける
アリエルの王国
海をあげる
調査記録

著者等紹介

上間陽子[ウエマヨウコ]
1972年、沖縄県生まれ。琉球大学教育学研究科教授。普天間基地の近くに住む。1990年代から2014年にかけて東京で、以降は沖縄で未成年の少女たちの支援・調査に携わる。2016年夏、うるま市の元海兵隊員・軍属による殺人事件をきっかけに沖縄の性暴力について書くことを決め、翌年『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』(太田出版、2017)を刊行。ほかにも著書多数。現在は沖縄で、若年出産をした女性の調査を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

327
「本屋大賞2021年ノンフィクション本大賞」ノミネート作という事で読みました(3/6)。上間 陽子、初読です。ノンフィクションというよりもエッセイに近い雰囲気でした。沖縄の各種社会問題の根の深さを感じました。 https://www.chikumashobo.co.jp/special/umiwoageru/2021/11/07

trazom

171
琉球大学の教育学の教授で、非行少年少女の問題等に取り組んでおられる上間陽子さんが、家族(夫、祖父母、母、娘)、友人たち、性被害に苦しむ若い少女たちのことや、沖縄の基地のことなどを綴ったエッセイ集。文章の奥に潜むエネルギーのマグマが、読み手に迫ってくる。愛、共感、怒り…対象に対する著者の感情の量はとてつもなく大きく、その感情量に、涙腺が何度も刺激される。著者の沖縄に対する思いの深さが、その悲劇を放置し続ける政府や本土の無理解への怒りとして迸る。このエッセイの骨太さが、沖縄の人たちの心を象徴しているのだろう。2022/01/26

みどどどーーーん(みどり虫)

153
読み友さんのレビューに惹かれて。苦しい読書で、薄い本なのに気が付いたら涙が流れていたことが何度も。それで昨日読み終えていたのに、いつもはほぼ読後の勢いで書いているレビューがなかなかまとまらなかった。一日置いて新たな気持ちで書き出してるけど、「その海と上間さんの想いはもらいました。私には抱えきれないけど、この先も持っておきます」とだけしか…。上間さんの『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』も読もう。まずは知ることから。知って考えることから。風花ちゃんがその街を愛し続けられますように。読めて本当に良かった。2021/09/12

おしゃべりメガネ

148
沖縄に縁のある方が読むとグッとココロに響く一冊なんだろうなと思います。沖縄の問題はもちろんこの他にもたくさんあるのでしょうが、やはり鮮烈な出来事としては米兵による小4女子強姦事件ですね。本当にショッキングな事件で、他にも闇に包まれている事件や出来事が多数綴られています。貧困の話やPTSDの話など、読んでて胸が苦しくなる時間や場面が多数ありました。しかし、こういった現実から目を背けていては決してならないコトも胸に刻むコトができました。改めて、自分の身の回りの平和、平穏さに感謝しなければならないなと思います。2021/12/05

ひこうき雲

140
「重い」と感じるということは、自分がどれだけ辛い目にあわなかったか、もしくは現実に向き合わなかったかということ。2021/01/03

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