出版社内容情報
現在89歳の作家が、泰明小学校二年生のときに書いた作文を、いま読みなおす。町並み、学校、友人、家族――甦る、82年前の東京!
小沢 信男[オザワ ノブオ]
内容説明
1935年、銀座・泰明小学校の2年生だったオザワノブヲ少年が書いた作文の数々は、持ち帰るたび最愛の父により綴じられ、80代後半となった作家の眼前にある。遠足や軍楽隊パレードなどの学校行事、花火やデパートへのお出かけなど家族との思い出、そして友人と遊んだ銀座の町並み―幼少期の作文から思い出されるのは、愛すべき出来事や風景である。オザワノブヲ少年が描いた絵も多数掲載!
目次
シケンヤスミ
ツマラナイ
カツミ
花デンシャ
トホクワイ
カラス森ジンジヤ
海軍記念日
トホクワイ(その2)
ヱンソク
人形ノオツカヒ
花火
慰問文
たかしまや
ぐんがくたい
ゑんそく
年始廻り
豆まき
僕の弟
虎屋自動車商会
著者等紹介
小沢信男[オザワノブオ]
1927年生まれ。東京・銀座西8丁目育ち。日本大学芸術学部卒業。大学在学中の52年、『江古田文学』掲載の「新東京感傷散歩」を花田清輝に認められ、53年に「新日本文学会」に入会。以後、小説、詩、俳句、評論、エッセイ、ルポルタージュなど多ジャンルにわたり文筆活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いづむ
2
小沢信男少年が作文に綴る生活範囲、今の銀座八丁目界隈から泰明小学校や日比谷公園、そこから新橋駅のあたりや銀座までは、私の通勤エリアに完全に一致している。あの界隈が戦前・戦中どんなだったか本書を通して知るのは本当に楽しいし、銀座の様子などは「ああ、そういえば」と昔を思い出す場面すらある。子どもの視点での貴重な東京人の生活の記録。私を含め、戦前から東京に住んでた家の人はご家族から聞いた話と重ね合わせて胸がぎゅうっとなるんじゃないかな。小沢少年の絵はカラーで見たかった!(購入本)2018/08/19