出版社内容情報
ストーカー殺人事件が後を絶たない。法律ができたのに、なぜ助けられなかったのか? 自身の赤裸々な体験を下に、どうすれば殺されずにすむかを徹底的に伝授する
内容説明
大事なのは、殺されないこと!なぜ私は生きられたのか?実体験にもとづく鮮烈なメッセージ。
目次
序章 なぜ今、伝えたいのか
第1章 ストーカーは近所にいる―ケース1 不法侵入(警察で見た犯罪者の顔―冷酷な奴ほど、泣く;ストーカー規制法前に登場した男 ほか)
第2章 「好き」が抑えられない―ケース2 ひきこもりストーカーの暴走(私もまたストーカーに;どこまでも卑劣になれるストーカー ほか)
第3章 「ヤクザ未満」のタチの悪さ―ケース3 暴力団系ストーカー(ストーカー規制法後に登場したストーカー;警察本部のリアリティ ほか)
第4章 生還するために(そもそも、ストーカー被害を“防止”できるか;ストーカー規制法の助言を頼りにしずきない ほか)
著者等紹介
遙洋子[ハルカヨウコ]
タレント・作家。大阪生まれ。1986年から8年間、上岡龍太郎氏と組んで司会をした読売テレビ「ときめきタイムリー」から本格的にタレント活動を開始。以降、バラエティ番組、討論番組で活躍すると同時に、執筆活動も始める。父を介護した体験をもとに書いた『介護と恋愛』(ちくま文庫)は2006年、NHKでドラマ化され、著者自ら脚本を執筆。文化庁芸術祭参加作品に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
katoyann
31
関西では有名なタレントが、ストーカー被害体験に基づき、被害の背景にあるジェンダーの問題と被害対策について説いたエッセイ。研究書からの引用もあり、根拠に基づきながらストーカーの危険性を訴えている。まず、絶望的なのは「筋肉のあるマッチョな男」は女性の弱みに対する共感力が欠けているために、被害に遭う女性を助けてくれはしないということだ。気をつける対象は、急に距離を詰めようとする男性である。この手の男性は相手の立場を配慮しない自己中心性と支配欲があるため、交際すると危険だという。読んどくと良いと思う。2023/07/21
アイアイ
21
実家に無言で上がり込むファンの男、暴力団、警官の前では「ひいいい」と嘆いてペコペコ すれば釈放される冷酷な奴程よく泣く。家族でさえ助けてくれなかった被害を受けた著者が自身の命を守るため ストーカーという言葉の無かった時代に戦った記録。ネット社会、若い女性が自分の写真を撮る、その笑顔が自分にだけ 向けられてると本気で思い込むサイコな男はいる、芸能人と一般人の境目が曖昧とは鋭い。 専門家が描いたストーカー心理本がカス。この本NO1▽図書館2016/01/21
フクミミ
17
遥洋子の怒りと熱が行間から漂ってくる。3件ものストーカーと戦った著者が、いかにしてタイプの違うストーカーと戦い、自らの手で命を守ったか。今まで何冊かストーカー関係の本を読んだが、ストーカー対策の実用書ではNo.1なのでは。必死で相談しても、屈強な男ほど恐怖を共有出来ないというのには共感した。そして何も持たない人間が最強ということも。何度相談しても逮捕できない警察に業を煮やし、警察署長を怒鳴りつけた件は心の中で喝采した。あらゆる方法を模索し、ストーカーからサバイバルする為に全力で戦った記録の書である。2017/10/25
アイスマン
16
【危険な人物の特徴】服が派手(自己顕示欲)、オーバーアクション、声が大きい、弱い立場の者(ウェイトレスやタクシー運転手など)への横柄な態度、なんとなく力が入っている(舐められたくない)、金(または権力)を持っている事をひけらかす、頻繁に会いたがる(適度な心の距離感が保てない)•••ストーカーに限らず日常の社会生活でも避けるべき人物のサインだと思う。2017/02/15
ふじ
14
いろいろ身につまされる。基本性善説支持で、危機感を持って人と関わることをしていない私だが、眼識を持つことが必要だったという苦い経験もまた、している。これから子どもが大きくなる時に、こういうことを伝えなければならないな、と思った。2015/09/05