目次
出会い
五本の牛乳
「修道女」のヨーロッパ旅行
告白
学習院大学の集中講義
口述筆記
トチの並木
札幌で
楓林荘
第三人称の相手として〔ほか〕
著者等紹介
栃折久美子[トチオリクミコ]
東京生まれ。東京女子大学卒業。筑摩書房を経てフリーのブック・デザイナーとなる。1972年ベルギー国立高等視覚芸術学校(エコル・ド・ラ・カンブル)でルリユールを学ぶ。1980年~2002年西武百貨店池袋コミュニティ・カレッジ内で「栃折久美子ルリユール工房」を主宰。1981年MDE(国際製本家協会)よりマイスターの認定を受け正会員となる。1975年度第三回国井喜太郎賞、1985年国際女流芸術文化協会連盟第55回現代芸術展審査員賞受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
魚京童!
11
そうね。2016/08/21
Incisor
2
恋におぼれそうで、壊れたくないと思いながら、男の要求にこたえていく女。男の要求はこまごまとした雑用から、人生をかけるくらい大がかりなものにまでなり、あり得ない!と思いながらページをめくった。しかし、女は決しておぼれることなく、驚くべき能力で、求められた雑用をこなしていく。男の感性に深くひかれながらも、男を常に冷静に見つめ、決して壊れることはなかった。自分の道をしっかりと歩んでいった。こんなにもかっこいい人がいた。作者の作品にふれたくなった。2023/05/23
tkm66
1
…内容を真に受けて良いのか?と。2010/04/07
神楽坂中の湯
1
「人には何をしてあげることもできないし、してもらうこともできない。本当に人に出会いたかったら、自分の中の暗闇を、どんなに寂しくても一人で行く他ないし、そこしか本当に人と会うところはないのだと・・・」こういうところ、向田邦子の本と似ている気がする。2013/05/23
kuu
1
室生犀星の「火の魚」に登場する装丁家のモデルである栃折久美子氏のエッセイ。「お慕い申し上げております」という言葉がぴったりくる心情が綴られている。2012/08/18