内容説明
このむずかしい問いに、どうしたら答えられるだろう。詩の見取り図を書く。
目次
わらべうた
もじがなくても
いろはうた
いろはかるた
ことわざ
なぞなぞ
したもじり
あいうえお
おとまねことばの詩
おとのあそびの詩
しりとり
いみのあそびの詩
アクロスティック
はいく
たんか
さんびか
ほんやく詩
あたらしい詩
ふしがついた詩
つみあげうた
きもちの詩
いろんな詩をよんでみよう
ほうげんの詩
詩ってなんだろう
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とある内科医
23
まさにタイトル通りの本。図書館より。 多くの詩とともに平易な言葉で著者の考えが語られ、一つ一つの詩の深みを感じられる。息子(4)に読み聞かせても楽しそうにしていた。子供から大人まで、「詩ってなんだろう」を考えるための良書。 タイトルの「といかけにこたえたひとは、せかいじゅうにまだひとりもいない。」という一文で終わる。2021/11/22
Kiro
12
読んでて楽しい本。日本語の音が楽しい。言葉って楽しい。2021/01/02
april-cat
9
詩のワークショップ用に再読。「詩ってなんですか?」という質問には詩で答えるしかない、という谷川さんなりの答えがこの本なのでしょう。小学校国語教科書において「日本の詩歌の時間的、空間的なひろがりを子どもたちにどう教えていけばいいかという方法論が見あたらない」ことに危機感を覚える谷川さんが、「詩の見取り図」を描いてくれていることがこの本の素晴らしさではないかと思います。この本にそって子どもたちと詩を読んでいくだけで、詩のなんたるかが血肉として体に吸収される気がする。まさに言葉のプロとしての仕事。2012/11/17
renre
5
まど・みちおの最後に載っていた詩。「どうしていつも」太陽/月/星/そして/雨/風/虹/やまびこ/ああ 一ばん ふるいものばかりが/どうして いつも こんなに/一ばん あたらしいのだろう 少し、本の感想から外れてしまう気がするが確かにそうだ。言葉として、固有名詞を伴ったものは、使われた瞬間に新しさが減じてゆく。要は一番古いものとなる。反対に上記のものは幾久しく、新しいままだ。それは、言葉の要素であればあるほど揺るぎはなく。音であるほどに新鮮でいられることもある。ああ。この「ああ」でさえ。詩になる。音だ。2018/10/15
Takao
4
2001年10月発行。「詩ってなんですか?」という問いに、詩そのもので答えた書。詩の一篇の作品は、独立して存在しているわけではなく、読まれ、書かれてきた長い詩歌の伝統がある。その全体を知ることで、詩とは何かに近づくことができる。ということで、著者が集め、選び、配列した、詩とは何かを考える大本がここにある。2015/07/19