内容説明
鴨川べりに閑居して、自然と読書を愛する著者の文章は、明晰で歯切れよく、エスプリと含蓄、余韻に富む。「ちくま」連載の名エッセイに「フローベール、《主題の無い本》」ほかを加える。
目次
文は人か
栄誉とは
世紀末の感情
楽山新秋
阿修羅と美女
晩秋一日
英詩二つ
野の百合
永遠の女性
文学の限界
「窓」
学者の小説
鏡花の河童
小説と挿絵
碧梧紅葉
或る愛の話
サーカスの小説
「修道女の恋」
湖東三山
百済観音
象の思い出
「おんごく」(遠国)の歌
送り火・迎え火
「ペレアスとメリザンド」
「星女郎」
一枝の梅
「貧者の宝」
冬夏有雪
フローベール、《主題の無い本》