ささやかな、あるいは取り返しがつかないもの

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ささやかな、あるいは取り返しがつかないもの

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  • サイズ 46判/ページ数 192p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480805331
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

壁紙が選べない女、空港の地縛霊となった少女、生年月日が同じ女優の死に動揺する女、ままならぬ人生の踊り場で彼女たちは選択する――注目の気鋭の初中編集!


【目次】

内容説明

日々は続く。選んでなくても。壁紙が選べない女、空港の地縛霊となった少女、生年月日が同じ女優の死に動揺する女、ままならぬ人生の踊り場で彼女たちは決断する―。デビュー作『空芯手帳』が世界26カ国語で翻訳され、「アンチ・グッドモーニング」が第175回芥川賞候補作となるなど、いま最も新作が待望される気鋭の初中編集!!

著者等紹介

八木詠美[ヤギエミ]
1988年長野県生まれ。早稲田大学文化構想学部卒業。2020年『空芯手帳』で第36回太宰治賞を受賞。世界26ヶ国語での翻訳が進行中で、2022年8月に刊行された英語版(『Diary of a Void』)は、ニューヨーク・タイムズやニューヨーカーが書評を載せ、ニューヨーク公共図書館が今年の収穫として取り上げるなど高い評価を得る。2024年『休館日の彼女たち』で第12回河合隼雄物語賞を受賞。2026年『アンチ・グッドモーニング』で第175回芥川賞候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

シナモン

92
壁紙を選びきれない女性、 自分が死んだ空港に存在し続ける幽霊の少女、 誕生日が同じ女優と自分の人生を重ねていく女性、 それらが混じり合った最終章。 見過ごしてしまいそうな日常のちょっとした心の引っかかりをついてくる。 淡々と描かれる温度感も好み。 八木詠美さん、何冊か読んだけどやっぱり好きだな。 追いかけたい作家さん。 2026/10/26

ケンイチミズバ

70
少女は独りで壁に向かって、あるいは空気に向かって話をする。多くの旅客は見てはいけないものを見たような気持ちになり遠ざかる。ずっとここにいる一人が見える少女の眼に映ったのは頭部を大怪我している少女。そのとんでもない流血の少女は、連れてこられた彼女をどうにか逃がそうと、自分の意志で自由を得ることができると説得を続ける。こんな人生なら生きているより死んだ方がましだと思った一人とこれでもまだ死ぬよりはましかも知れないとあきらめ売られて行く一人とがエアターミナルで出会う。6センスのある人がたまに叫び声をあげる。2026/08/12

fwhd8325

66
中短編4篇の作品集。どの作品も面白い。そして、表題作の短編。ここで、物語のつながりを描く。それもまた素敵な構成だと思いました。作品の中では、「いちご泥棒」が好きです。2026/09/13

ネギっ子gen

61
【けれどわたしはたまらないんです。あるいは許せない】4編を収録。3編は「ちくま」にて。ラストの短い表題作は書き下ろしで、3篇の後日談など。巻末に参考文献。カバーを飾る6つの装画は“モダンデザインの父” ウィリアム・モリス。右側と背表紙にある、鳥が果物を啄む絵柄が「いちご泥棒」。表題作で、ずいぶん長く生きてきた女は思う。<見せかけの選択肢に必死にしがみつきながら、本当はあらゆる可能性を殺してきたのではないか/必要なのは縫い目だった。選んだつもりはなくても、一応まだ続くらしい日々をつなぎとめるための>と… ⇒2026/10/04

かんらんしゃ🎡

39
そうなんだよ。スーツを誂える時もそうなんだけど、見本と仕上がりでは印象が違ってくるんだよ。完成イメージがおぼろ気なゆえ、リフォーム壁紙をなかなか決められない女性。店員から言い咎められる。この辺りからなにやら空気は不穏になり、自分の存在を否定される妄想に絡めとられる。ここをもっと掘っていけば公房っぽくなるのに残念だ。2話目・3話目と冗長で飽きてしまった。ブランド品や貝をここまで要る?ってくらい細かく書き込んで、ちょっとこの人の作風は合わないかも。2026/09/17

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