出版社内容情報
恋愛に絶望し、仕事にも倦み、家族はいよいよ疎ましく、せめてものセルフケアも世間が邪魔をする――救いを求めて赴いた怪しげな座禅道場で柳田が見たものは?!
【目次】
内容説明
悟るか死ぬか、それが問題だ。恋愛に絶望し、仕事にも倦み、家族はいよいよ疎ましく、ささやかなセルフケアも世間が容赦なく水を差してくる―。すべての苦しみから逃れて「無」になることを求め赴いた怪しげな座禅道場で柳田譲が見たものは!?
著者等紹介
西村亨[ニシムラリョウ]
1977年鹿児島県生まれ。鹿児島県立鹿児島水産高等学校卒業。2023年、「自分以外全員他人」で第39回太宰治賞受賞。同年、南日本文化賞奨励賞を受賞。2024年、『孤独への道は愛で敷き詰められている』が「本の雑誌年間ベストテン」の第3位に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ふじさん
68
40歳を目前にした独身男性が主人公で、物事を悲観的にしか捉えらえることが出来ず、自分は人生、生きることに不向きであることを思い知った自分自身の繰り言が延々と語られる小説。「死にたいという思いは常に持っていた。今すぐ楽に死ねて天国に行けるボタンがあったら迷わず押すのに,無いから仕方なく生きているだけだった」。「一度職場にふいに現われた同郷の若い女性客に食事に誘われたことがあったが、結局はそれもネットワークビジネスの勧誘だった」等。淡々と語られる彼の人生に共感は覚えないが、こんな人生もあり方と思った。2026/02/20
バネ
67
久々に大笑いした!この主人公の柳田という男にSYMPATHYを感ぢずにはいられなかった。彼は常にNEGATIVEでCYNICALな考えで世界を見ている訳だが(そして、ソレは正論だったりする)、もしかするとコレは私やあなたではないだろうか?私も通勤時や運転時、常識無い輩に対して発生するイラつきを治めようとメタ認知に努めているが、なかなか改善出来ない自分がいる。。所詮人間なんて付け焼き刃で変わるコトなんて出来ない生き物なのではないか?たかが10日間の瞑想合宿で「悟った」気になっている女性福村が、哀れでならない2025/12/24
あらたん
46
自意識過剰の独身中年男の独白録?連作の三作目だとは読んだ後に知った。作者は太宰治の人間失格を100回も読んだそう。なんとなく太宰になりたくてもなれない男の匂いがする。2026/03/27
ズー
19
読み始めは、物事を悲観的に見るタイプだけど、まぁちょっと変わったタイプで面白い人だなぁと思ったけど、読み進めるごとにどんどん泥沼に沈んでいくような。どんどん重苦しく暗い感じになっていって、こちらも負の世界に引きづり込まれるような。しばらくずっとエッセイと思って読んでいたが、違うのね?違ったのよね?ホッ…一安心。でもちょっと主人公に近いところ私にもあるなと思った。この手の感じの作品は初めてだったのでちょっと驚いた。最後のへんは結局宗教とかに行ってしまう人の総決算って感じもした。2025/12/23
桜もち 太郎
17
人生をこじらせている男・柳田シリーズ三作品目。「私はもう限界だった。これ以上社会で生きるのは困難だった。はじめから向いてなかったのだ」とネガティブな柳田。天国に行けるボタンがあったら間違いなく押すという希死念慮もある。付き合っていた女性である夕子からは「天国なんて無い。だから死んだら何もなくなる」といわれる。死んだら無になるのだ。読み手である自分もそう考える。すがる思いで瞑想合宿に参加し悟りを得ようとする柳田。親鸞さえも悟りを得ることはなかった。太宰は「恋と革命のために生まれてきた」という。→2025/12/24
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